バイヤーズエージェントの理想と現実|買主さまの味方を貫く難しさ

バイヤーズエージェントの理想と現実

「買主の味方なら、売主さんともっと交渉してほしい!」

マイホームの購入を任せるなら、自分の利益を守ってくれる担当者にお願いしたいですよね。物件の欠点も教えてほしいし、価格交渉も頑張ってほしい。その期待に応えようとするのが、バイヤーズエージェントです。

ゆめ部長も、買主さまの側に立って購入を支える仕事には大きな価値があると考えています。でも、「買主さまの味方」という看板だけで、理想どおりのサポートが実現するわけではありません。

購入サポート専門の会社でも、紹介する物件によって受け取れる仲介手数料が変わります。買主さまに本気で向き合いたくても、成功報酬や会社の方針が壁になる。さらに、誠実に交渉したからといって、売主さまが希望条件を受け入れてくれるとは限りません。

このコラムは、バイヤーズエージェントを否定する話ではありません。買主さまはもちろん、交渉相手に買主さま側の担当者がつく売主さまにも知ってほしい、購入仲介の現場の話です。「買主さまの側に立つこと」と「希望条件を通せること」を分けて考えます。

売主さま側と買主さま側の担当会社を分ける「エージェント制」の義務化については、不動産仲介の「エージェント制」を議論したい!で考えを整理しています。ここでは、理想を仕事として貫く難しさに目を向けます。

▼この記事でわかること(結論)
  • 買主さまの側に立つ担当者には、大きな価値がある。
  • 購入サポート専門でも、報酬を優先する問題は残る。
  • 成功報酬・会社方針・担当者の力量がサポートを左右する。
  • 買主さまの味方でも、売主さまの承諾なしに希望は通せない。
  • 譲歩や購入見送りを勧めることも、買主さまを支える仕事。

不動産仲介20年超の宅建マイスター、ゆめ部長が解説します。ゆめ部長は財閥系大手仲介会社から中小の不動産会社まで複数の会社で経験を積み、現在は売却専門の「真っ直ぐ不動産」を運営しています。大手・中小の両方を知るからこそ語れる「買主さまの味方を貫く難しさ」をお伝えします。

※本記事は2026年9月の最新情報に対応しています。

バイヤーズエージェントとは|買主さまだけを味方する理想と現実

まずは、バイヤーズエージェントがどちらの側に立つのかを整理しましょう。

バイヤーズエージェントは、買主さまの側に立ち、買主さまの利益を守るために購入を支える担当者です。これに対して、売主さまの側に立つ担当者をセラーズエージェントと呼びます。

一方、1社が売主さま・買主さまの両方を担当するのが「両手仲介」です。「高く売りたい」と「安く買いたい」という、異なる希望を持つ両者の間で条件を調整します。

以前のゆめ部長は、セラーズエージェント専門の会社として仕事をしていたこともあり、「1社が両方の味方になるなんて無理がある」と強く考えていました。今は、両手仲介にも実務上の価値があり、それぞれの違いを理解して選べることが大切だと考えています。

ただ、考えが変わっていないこともあります。お客さまとの信頼より、自社の報酬を優先してはいけない。これは両手仲介でも、片手仲介でも同じです。

両手仲介で売主さま・買主さまの双方から「成約価格×3%+6万円」の仲介手数料を受け取れば、合計は「成約価格×6%+12万円」になります。以下の仲介手数料の例は、税抜で比較します。

報酬が増えることを最優先にすると、「売主さまが損をしようと、買主さまが損をしようと、契約になればいい」という仕事へ流れてしまう。ここが問題なのです。

たとえば、次のような場面を考えてみてください。

5,000万円の中古戸建で、価格交渉を頼んだら

買主さまが気に入ったのは、5,000万円の中古戸建です。売主さまから専任で売却を任されているA社へ直接問い合わせ、A社の案内で室内を見ました。そのままA社を通して購入すれば、A社が売主さま・買主さまの双方を担当します。

室内には汚れ・キズ・不具合が多く、リフォームの見積もりは200万円。この分を値下げしてほしいと考え、買主さまは「4,800万円で購入を希望します」と申し込みました。

そのとき、こんな本音も伝えてしまいます。

買主さま
「実は、とても気に入っているので、価格交渉が通らなくても購入したいです。交渉がダメなら再検討するので、すぐに連絡してください!」

ところが、A社から返ってきたのは、こんな言葉でした。

A社の担当者
「価格交渉はできません。満額にして、すぐに契約しましょう!」

この買主さまは、最終的に5,000万円で契約します。ここで、A社の裏側を見てみましょう。

実は、別のB社を通じて、4,850万円の購入申込みが入っていました。B社の買主さまと契約すると、A社が仲介手数料を受け取れるのは売主さま側だけです。

そこでA社は、自社へ直接問い合わせた買主さまの「とても気に入っている」という本音を利用します。本来は4,900万円でもまとまりそうなのに、その可能性を探らず、5,000万円で購入するよう迫ったのです。

B社には「満額の申込みが入ったので、そちらを1番手にします」と電話するだけ。条件を見直す機会も与えず、自社の買主さまで契約をまとめます。

売主さまは、満額で売れて喜ぶでしょう。A社も、双方から仲介手数料を受け取れて大満足です。

でも、買主さまはどうでしょうか。4,900万円でまとまる余地を検討してもらえず、5,000万円で購入することになりました。100万円の差に加えて、価格交渉を頼んだA社へ仲介手数料も支払います。

「なんだそりゃあーー」と言いたくなりますよね。

満額で買うこと自体が悪いわけではありません。買主さまから交渉を任された会社が、その本音を自社の報酬を増やすために利用したことが問題です。

こうした仕事をなくすために、買主さまの側に立つ担当者の存在には意味がある。ゆめ部長は、そう考えています。

両手仲介と片手仲介の仕組み・実務上の違いは、次の記事に整理しています。

▶︎ 両手仲介とは?会社の利益が約2.5〜3.5倍に膨らむ仕組み|片手仲介との違い

他社からの紹介を止め、自社の買主さまとの契約を優先する「囲い込み」の構造はこちらです。

▶︎ 不動産の囲い込みとは?売主を裏切る仕組みの全体像|業界20年のプロが解説

買主さまが期待するサポートを実現できない3つの理由

次は、買主さまが不動産会社に期待する仕事を考えてみましょう。

マイホームの購入を任せるなら、次のようなサポートを期待しませんか。どれも、大きな買い物を支えてもらうために必要なことですよね。

  • 住宅ローンの返済シミュレーションとアドバイス
  • 自分に合った住宅ローンプランの紹介
  • 迅速な物件紹介と内覧手配
  • 物件のプラスポイントとマイナスポイントの指摘
  • プロとしての物件調査と報告
  • 価格交渉
  • わかりやすい重要事項説明
  • 引渡までの手続きをスムーズにするサポート
  • トラブル発生時の相談・解決

ところが、不動産会社へ頼めば、こうしたサポートがあたり前に揃うわけではありません。ゆめ部長が現場で感じてきた理由は、大きく3つあります。

理由①|どれだけ働いても、他社で購入されれば報酬はゼロ

一番大きいのは、タダ働きのリスクです。

買主さまの相談に乗り、住宅ローンの準備をして、何度も物件を案内する。それでも、最後に他社で購入されれば、それまでの購入サポートから仲介手数料は得られません。

一生懸命に働いても、成約しなければ報われない。これが、成功報酬で働く現場の厳しさです。

「この物件は買わないほうがいい」と正直に伝えるほど、報酬を受け取る日は遠のくこともあります。買主さまの利益を考えて動くことと、会社の売上を確保することが、ぶつかってしまうのです。

成功報酬の問題は、こちらでさらに掘り下げています。

▶︎ 仲介手数料の「成功報酬制」を議論したい!

理由②|買主さまに向き合うより、契約件数を求める会社の方針

買主さまの希望を聞き、候補を探し直し、10回も現地案内を繰り返す。そんな担当者に、上司がこう言います。

「そんな客追ってないで、契約になる客を追えよ!」

ゆめ部長が嫌なのは、こういう会社の都合です。目の前の買主さまが納得して買えるかではなく、今月の契約になるかどうかで、仕事の価値を決めてしまう。

担当者が本気でサポートしたくても、会社がその働き方を認めなければ続けられません。「買主さまの味方です」という営業トークと、社内で評価される行動が違っていたら、理想は看板だけになってしまいます。

こんな方針の会社で働いていたら、不動産仲介の仕事はオモシロくない。仕事そのものが好きなら、独立して自分のやりたい仕事をしたくなる気持ちも、よくわかります。

理由③|期待に応えるための知識・経験・専門性が足りない

もう1つは、担当者の力量です。買主さまのために頑張りたい気持ちだけでは、物件調査も住宅ローンの判断も、条件交渉もできません。

ゆめ部長が見てきた現場には、宅建試験に合格していない営業マンもたくさんいました。でも、宅建試験に合格することだって、入口でしかないんですよね。

物件の問題に気づけるか。調べた内容を、買主さまが判断できる言葉で説明できるか。価格以外の条件も見ながら交渉を組み立てられるか。ここには、知識と経験が必要です。

成功報酬の仕組み、会社の方針、担当者の力量。この3つが噛み合わなければ、買主さまのために働く理想は続きません。

ゆめ部長が不動産購入をサポートするなら!!

ここで、ゆめ部長が考える購入サポートの理想を、具体的にお話しします。

最初の「はじめまして、こんにちは」は、落ち着いて話せる場所での面談からスタートしたいです。

マイホーム購入のきっかけ、希望、予算、期限。買主さまが何を大切にしているのかを聞き、一緒に購入計画を組み立てます。

その日のうちに物件を紹介し、次の約束は現地内覧へ。その間に、住宅ローンの審査に必要な書類を集めてもらい、「ここに住みたい!」という物件が見つかったときに動けるよう、先に準備を進めます。

候補の物件が見つかったら、調査をして、良いところも悪いところも伝える。価格交渉も頑張ります。

その結果、買主さまに合わないと判断したら、こんな話も正直にしたいです。

ゆめ部長
「この物件は、縁がなかったと思ってやめましょう」

契約へ進むなら、契約書類の作成・確認にはゆめ部長が責任を持ち、重要事項もわかりやすく説明する。引渡までの手続きで迷わないように、早めに案内を整えておきます。

そして、引渡が終わった後も、トラブルがあれば相談に乗り、解決方法を一緒に探していく。

ここまで向き合うのが、本来の購入サポートだと思っています。物件を見つけて契約書にサインをしてもらうだけが仕事ではありません。

ただ、この仕事を本気で続けるには、時間も知識も必要です。「頑張る担当者が、自分の負担で何とかする」だけでは、サービスとして続きません。

買主さまの利益を守る仕事が、きちんと報われること。理想を語るだけで終わらせないためには、そこまで考える必要があります。

不動産仲介業の闇|売主さまによって変わる報酬と交渉

ここでは、買主さまの購入サポートを専門とする不動産会社を前提に考えます。

ポイントは、購入サポート専門の会社でも、紹介する物件によって受け取れる報酬が変わるということです。売主さまが宅建業者の場合と、個人の場合に分けて見てみましょう。

【1】新築一戸建てやリノベーション物件など、宅建業者が売主さまの物件

宅建業者が売主さまの新築一戸建てやリノベーション済みマンションなら、買主さまだけでなく、売主さまからも仲介手数料を受け取れます。

たとえば、売主業者と買主さまの双方から「成約価格×3%+6万円」を受け取る取引なら、購入をサポートする会社の報酬は、合計「成約価格×6%+12万円」です。

でも、ここで考えてほしいことがあります。売主業者からも仲介手数料を受け取るなら、その売主業者も不動産会社にとってはお客さまです。

買主さまの要望と売主業者の希望がぶつかったとき、どちらの側に立つのでしょうか。

双方をお客さまとして担当するなら、双方の条件を調整する仕事になります。購入サポートを専門としていることと、買主さまだけの利益を守ることは、同じではありません。

ゆめ部長が理想とするバイヤーズエージェントなら、買主さまから仲介手数料を受け取り、売主業者からの仲介手数料は放棄します。売主業者からの報酬を気にせず、買主さまの立場で交渉するためです。

価格交渉だけでなく、その他の条件についても買主さまの側から要望を伝える。そこに、買主さま専属の担当者としての価値があると考えています。

「バイヤーズエージェント」を掲げていても、売主業者から報酬を受け取る会社はあります。ゆめ部長が問題にしたいのは、買主さまだけの味方だと期待させながら、実際には売主業者もお客さまになっているというズレです。

そして、この理想を実現しようとすると、2つの問題にぶつかります。

1つ目は、売主業者が「面倒な買主さまには売らなくていい」と考えることです。

「ウチは、その人に買ってもらう必要なんかないんだよ!」

ゆめ部長は、この言葉を何度も聞かされてきました。売主業者が強気で、買主さまの要望を伝えすぎると嫌がられ、契約できなくなる。買主さまのために頑張るほど、話がまとまらなくなることがあります。

2つ目は、そのサポートに見合う報酬を、買主さまに受け入れてもらえるかという問題です。

売主業者からの報酬を放棄しても、調査や交渉の仕事は減りません。一方で、買主さまは「3%+6万円」でも高いと感じる。手間をかけるほど負担が増えるのに、その価値が伝わらなければ、仕事として成立しづらいのです。

これは、不動産会社の努力も問われる話です。高い報酬がほしいと主張するだけではなく、その仕事にどんな価値があるのかを示さなければ、納得してもらえませんよね。

【2】居住中の中古戸建・中古マンションなど、個人が売主さまの物件

個人の売主さまを別の不動産会社が担当している物件なら、購入をサポートする会社が仲介手数料を受け取る相手は、買主さまだけです。

先ほどと同じ料率で比べれば、受け取れる報酬は「成約価格×3%+6万円」。売主業者と買主さまの双方から報酬を受け取れる取引と比べると、半分になります。

すると、何が起きるでしょうか。

本当は個人の売主さまの中古マンションが買主さまの希望に合っている。それなのに、自社が多くの仲介手数料を受け取れるリノベーション済みマンションを買ってもらおうと、必死に営業をかけてしまうのです。

信じられないかもしれませんが、これが現実です。買主さまのために働くというプロ意識がなければ、気持ちは簡単に儲かるほうへ流れてしまいます。

「購入サポート専門」という看板を掲げていても、買主さまのために物件を選ぶのか、自社の報酬のために物件を選ぶのか。ここで、仕事の中身は大きく変わります。

さらに、個人の売主さまを別会社が担当している取引でも、交渉が簡単になるわけではありません。売主さま側が強い状況では、要望を押しすぎると「その条件では申込みを受け付けません」と言われることがあります。

売主さま側の担当者が自社の両手仲介を狙っていると、「面倒なお客さまだから、断っていいのでは」と売主さまを説得し、他社からの申込みを壊そうとすることもあります。

ただし、このように会社の報酬のために申込みを壊す話と、売主さまの利益を守るために不利な条件を断る話は、分けなければいけません。次の場面で、その違いを考えます。

「買主さまの味方」と「交渉を通せる」は同じではない

ここからは、ゆめ部長が売主さま側で販売する物件に、購入の問い合わせが入った場面を考えてみましょう。特定の成約事例ではなく、担当する立場の違いを説明するための場面です。

SUUMOから問い合わせが入り、内覧を終えた買主さまから、条件交渉付きの申込みを受けました。ゆめ部長がそのまま両手仲介で担当するなら、こう伝えます。

ゆめ部長
「売主さまも買主さまも、大切なお客さまです。どちらか一方だけの味方にはなれません。双方の希望を聞いて、納得できる条件を探していきましょう」

ところが、買主さまが求めていたのは、双方を調整する担当者ではありませんでした。

買主さま
「自分の交渉を通す気概のある担当者にしか、仲介手数料を払いたくありません。別の会社を通して、申し込み直します」

他社を通すこと自体は構いません。買主さまが、自分の側に立つ担当者を求めることにも意味があります。

ただ、ここでゆめ部長の立場は変わります。買主さま側には別会社の担当者がつくので、ゆめ部長は売主さま専属の立場で交渉することになります。

そして、申し込まれたのが、売主さまに譲る必要のない大幅な条件交渉だったら、売主さまにはこう伝えます。

ゆめ部長
「その条件を受け入れる必要はありません。今回は断りましょう」

もちろん、「他社へ行かれたから腹が立つ」という個人的な感情で判断してはいけません。あくまで、その条件を受け入れることが売主さまの利益になるのかどうかです。

では、買主さま側の担当者はどうするでしょうか。ここが、バイヤーズエージェントの難しいところです。

買主さまの希望を押し続ければ、その物件を購入する機会を失うことがあります。逆に、購入できる可能性を残すために譲歩を勧めれば、「自分の味方ではない」と受け取られてしまうかもしれません。

買主さまの側に立って交渉することと、売主さまの承諾を得て希望条件を実現することは別です。

買主さまの担当者をつけても、売主さまには売主さまの希望があります。希望が通らなかったという結果だけで、担当者が仕事をしていない、交渉が不公平だったとは言えません。

だからこそ、バイヤーズエージェントには、要望を相手に伝えるだけでなく、交渉の見通しを説明する仕事もあります。「この物件を買うなら、ここは譲る必要がある」「その条件を譲れないなら、今回は見送る」。買主さまが判断できるように支えることも、味方としての仕事です。

ゆめ部長は、約10年前にも、この難しさに行き着きました。売主さま側が強くなりがちな日本の仲介の現場では、バイヤーズエージェントに、セラーズエージェントと同じ「剣と盾」の役割を打ち出しにくい。これは、実務を通じて感じてきたことです。

買主さまの担当者に価値がない、という意味ではありません。「買主さまの味方です」と言うなら、希望を通せない場面でも、どう支えるのかまで考えなければいけない。そこに、この仕事の専門性があると思っています。

ゆめ部長が望む、これからの不動産仲介業

最後に、こうした仕事を続けていくために、業界に必要だと思うことをお話しします。

不動産仲介は、物件を紹介して価格をまとめるだけの仕事ではありません。インスペクションや瑕疵保険、マンションの点検状況、自然災害に関する情報。ゆめ部長が現場で扱ってきた内容だけでも、確認し、理解して説明することはたくさんあります。

住宅ローンも、商品を知っていれば終わりではありません。買主さまの働き方や事情に合わせて、審査や手続きを進める必要があります。

正直、現場で「よくわかっていない人」「ついていけていない人」が増えていると感じてきました。だからこそ、安心して任せられる担当者を必要とする買主さまもいるはずです。

その期待に応えるためには、担当者の知識と経験を磨くこと。そして、その仕事を続けられる報酬の仕組みを考えること。この両方が必要だと思っています。

ゆめ部長は、サポートの内容に応じて報酬を選べる余地が、もっとあっていいと考えています。たとえば「売主さまからは0円、買主さまからは4.5%」という形や、仕事の価値に納得した買主さまが5%・6%を支払う形です。

これは、現行の仲介報酬の上限を超えて請求してよいという意味ではありません。仲介手数料には法律に基づく上限があります。その仕組みを、仕事の内容と価値に合わせて見直せないか、という提言です。

出典:国土交通省「不動産取引に関するお知らせ」

ただ、報酬の上限を外すことだけを先に進めたいわけではありません。まず仕事の質を高め、その内容と報酬が見えるようにする。自由化の順序や具体的な考え方は、次の提言に整理しています。

▶︎ 仲介手数料の「自由化」を提案したい!

安さを重視するサービスもあれば、調査や交渉に時間をかけるサービスもある。その違いを理解して選べて、選んだ仕事に納得して報酬を払える。ゆめ部長は、そんな業界になってほしいと思っています。

仕事の中身で選ばれるなら、担当者としては大変になるでしょう。でも、ちゃんと仕事をして、その価値を問われるなら、この荒波は歓迎したいです。

まとめ|お客さまのために頑張れる健全な業界へ

バイヤーズエージェントの理想を実現するには、買主さまの側に立つという宣言だけでは足りません。報酬、会社の方針、担当者の力量、そして相手がいる交渉まで含めて考える必要があります。

この記事のポイント:
  • 購入サポート専門でも、報酬による物件誘導は起こる。
  • 買主さまを支えるには、会社の方針と担当者の力量も必要。
  • 希望を押すだけでなく、譲歩や見送りの判断も支える。
  • 買主さまのために動く仕事が、報われる仕組みを目指す。

不動産仲介の仕事は、法律や制度を覚えれば終わりではありません。正直、「悪質なクレームでは」と感じる要求への対応に、時間を取られることもあります。それでも、目の前の取引を進めていかなければなりません。

そのうえで、報酬は「All or Nothing」「0か100か」。住宅ローンの審査を進め、現地を10回案内しても、別の物件を他社で購入されれば、それまでの仕事から仲介手数料は得られない。

こうした厳しさが、お客さまの利益より「まず契約」を優先する仕事を生む一因になっていると、ゆめ部長は考えています。だからこそ、担当者の善意や根性だけに頼らず、仕事として続けられる形が必要なのです。

買主さまのために「買わないほうがいい」と言える。その仕事にも価値がある。そう考えられる業界にしたいです。

今のゆめ部長は、両手仲介か片手仲介か、一つの方式だけを正解として押し付けたいわけではありません。どちらの立場で、どんな仕事をするのかを明らかにし、お客さまが理解して選べることを大切にしています。

売主さま側で、専属の味方として支える選択肢が、真っ直ぐ不動産のオープン売却プランです。売主さまの側に立つ仲介を希望する方は、こちらでその仕組みを確認できます。

▶︎ 「囲い込みしません」を信じられますか?|囲い込みできないオープン売却プラン

お客さまのために頑張ることが、仕事として成立する健全な業界へ。1歩ずつでも、着実に歩んでいきます。

本日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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不動産仲介の制度への提言と、売却の仕組みを知る記事を挙げます。

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