マンション・家が売れない原因と対策|半年・1年以上売れない場合の解決法

マンション・家が売れない原因と対策|半年・1年以上売れない場合の解決法

マンションや家を売り出したものの、3ヶ月、半年と時間だけが過ぎていく…。内覧の希望が入らない、内覧はあっても購入申込につながらない、不動産会社に相談しても「価格を下げましょう」と言われるだけ。このまま1年以上売れなかったらどうしようと、不安を感じていませんか?

しかし、売れない原因は価格だけとは限りません。囲い込み、広告不足、写真や販売図面の質、不動産会社の売却力、売却時期、そもそもの需要など、複数の原因が重なっていることもあります。原因を特定しないまま値下げをしても、安くなった物件が同じように売れ残るだけかもしれません。

この記事では、売れない相談を数多く受けてきたゆめ部長が、マンション・家が売れない原因の特定方法と対策を解説します。マンションと一戸建て、それぞれで売れない原因の違い、売主さまが自分でできる売却活動の点検方法、3ヶ月・半年・1年以上と期間別の見直し方まで、この1記事にまとめました。

売れない期間が長くなっていても、原因を順番に整理すれば、まだ打てる手はあります。いまの状況を立て直すために、一緒に確認していきましょう!

▼この記事でわかること(結論)
  • 売れない原因は囲い込みより売却活動の中身が先
  • マンションは管理状態、一戸建てはメンテナンス履歴が鍵
  • 売却活動はレインズと媒介業務報告書で自分で点検できる
  • 1年以上売れないなら価格・会社・売り方を抜本見直し

不動産仲介20年超の宅建マイスター、ゆめ部長が解説します。ゆめ部長は財閥系大手仲介会社から中小の不動産会社まで複数の会社で経験を積み、現在は売却専門の「真っ直ぐ不動産」を運営しています。大手・中小の両方を知るからこそ語れる「売れない原因の見極め方」をお伝えします。

※本記事は2026年8月の最新情報に対応しています。

売れない原因の全体像|6つの視点で特定する

売れない原因を場当たり的に探しても、正しい対策は打てません。真っ直ぐ不動産では、売れない相談を受けたとき、次の6つの視点で販売状況を分析して原因を特定しています。

  • ①囲い込みリスク:他社からの買主さま紹介がブロックされていないか
  • ②販売経費・広告費:反響を作るお金と手間がかけられているか
  • ③売却力:写真・図面・提案など、担当者の仕事の質は十分か
  • ④価格の妥当性:成約事例・ライバル物件と比べて価格はズレていないか
  • ⑤売却時期:繁忙期・閑散期や市況の影響はないか
  • ⑥需要:物件の条件に対して、探している買主さまはどれくらいいるか
不動産が売却できなくなる6つの原因を診断!セカンドオピニオンの診断結果

大事なのは、どの原因が重いかは物件ごとに違うということです。「売れない=価格が高い」と決めつけて値下げしても、囲い込みや手抜きの売却活動が原因なら、安くなった物件が同じように放置されるだけ。原因の特定が先、対策はその後です。この6つの視点を頭に置いたうえで、売主さまがつまずきやすいポイントから順番に見ていきましょう。

実は、最初に疑うべきは囲い込みじゃない

真っ直ぐ不動産では、囲い込み問題に正面から向き合い、その実態や対策を発信し続けています。だからこそ、あえてお伝えしたいことがあります。実は、売れない原因が囲い込みだけというケースは、それほど多くありません。

理由はシンプルです。不動産会社が囲い込みを狙うのは、両手仲介を狙いやすい「売れる見込みのある物件」です。一方、売却が苦戦しそうな物件は、媒介契約を切られないように、早めに他社へ情報を公開して協力を求めます。そのため、囲い込みされていても、売主さまが気づかないまますんなり成約するケースの方が多いのです。

実際にあった相談を紹介します。売り出して数ヶ月経っても、内覧はゼロ。担当者からは「他社経由で興味を持っている人がいるようです」という曖昧な報告だけでした。売主さまは「これは囲い込みでは…?」と疑い、相談に来られました。

ところが、調べてみると、囲い込み以前の問題でした。頼んだはずのポータルサイトに掲載されていないうえに、物件写真の質も低い。しかも、室内に飾られていた家族写真は、写っている人物をタッチペンで雑に塗りつぶしたような加工でした。仕事の雑さが、写真から見て取れますよね。

つまり、売れない状態が長く続いているなら、囲い込みより先に疑うべきは、売却活動そのものの手抜きです。

売却の結果は「物件力×(営業力+撮影力+宣伝力)」の掛け算で決まります。広告にお金と手間をかけているか。写真は買主さまの心を動かす質か。担当者から提案はあるか。▶︎『不動産売却力の方程式|物件力×(営業力+撮影力+宣伝力)で数百万円の差がつく』で詳しく解説しています。

とはいえ、囲い込みが軽い問題だという意味ではありません。囲い込みの本当の怖さは、売却活動を頑張っているように見せながら、裏で両手仲介を狙えることです。そして、売主さまがこれを完璧に見破るのは、ほぼ無理です。

両手仲介で会社の利益が膨らむ仕組みは▶︎『両手仲介とは?会社の利益が約2.5〜3.5倍に膨らむ仕組み|片手仲介との違い』で、囲い込みの手口と対策は▶︎『不動産の囲い込みとは?売主を裏切る仕組みの全体像|業界20年のプロが解説』で詳しく解説しています。

そこで役に立つのが、真っ直ぐ不動産の囲い込みクイック診断です。囲い込み被害のリスクを4段階で評価する無料の診断で、結果は翌営業日にわかります。

囲い込みかどうかを確実に判定できるわけではありませんが、リスクの高低を知るには十分です。リスクが低ければ、疑うべき原因を囲い込み以外に絞れるので、この後のセルフチェックに集中できます。

マンションが売れない場合に多い理由

マンションが売れない場合、部屋の中だけでなく「建物全体」に原因が潜んでいることがあります。チェックすべきは、管理体制・修繕積立金の額と上昇予定・住民トラブルの有無です。

買主さまは、購入を検討する段階で、管理組合の議事録や管理会社が発行する重要事項調査報告書などから、建物の管理状態を確認します。大規模修繕の資金が足りない、修繕積立金の大幅な値上げが予定されている、住民トラブルが記録されている…。こうしたネガティブな情報が直近の管理組合の議事録や重要事項調査報告書に記載されているなら、比較対象となる成約事例には、まだ影響が反映されていない可能性があります。その場合、同じ価格で売却するのは厳しくなります。

もう1つ、マンションならではの理由が「同じマンション内の強いライバル」です。同じ階数で、方位や広さも近い部屋が、売主さまの部屋より500万円安く売り出されていれば、買主さまの関心はそちらに集まり、売主さまの部屋は検討候補になりづらくなります。

ただし、その物件が先に売れそうなら、慌てて値下げする必要はありません。売れるのを待てば、次は売主さまの部屋が検討候補になります。反対に、安いライバルも長く売れていないなら、市場がその価格を受け入れていない可能性が高いため、早めに価格を見直すべきです。

特に注意したいのが、リノベ再販物件の存在です。リノベ再販物件は、内装や設備を新しくし、物件の見せ方まで整えて価値を高めて販売されています。そのため、同じマンション内でも高い価格で成約しやすくなります。

「ウチも5年前にリノベーションしているから」と、現在販売中のリノベ再販物件と同じ価格を付けるのは厳しいでしょう。現在の内装・設備の状態を比べたうえで、価格差を設定する必要があります。

家(一戸建て)が売れない場合に多い理由

一戸建てが売れない場合は、建物のメンテナンス履歴と、土地まわりの問題が2大チェックポイントです。

まず、メンテナンス履歴。外壁塗装・屋根の点検・シロアリの防蟻処理を定期的に実施してきたかどうかは、買主さまの安心感を大きく左右します。ノーメンテナンスのまま15年〜20年住んでいた場合、本来支払うべきだったメンテナンス費用以上のマイナスを受けてもおかしくありません。メンテナンスをしていれば安く補修できたはずの不具合が、放置によって大きな問題に発展していることがあるからです。

次に、土地まわり。隣地との越境(特に草木や給排水管などのライフライン)、境界標の欠損・未設置、私道の通行・掘削承諾書の未取得など、購入後にトラブルになりそうな点を解消しないまま現況で売りに出すと、買主さまは敬遠します。買主さまの立場になれば当然ですよね。「買ったあとに隣と揉めるかもしれない家」を、わざわざ選ぶ理由がありません。売り出す前に解消できる問題は解消しておく。それだけで売れやすさは変わります。

なお、築古の一戸建てで「解体して更地にすべきか、古家付きのまま売るべきか」と悩む売主さまも多いのですが、これは物件ごとに答えが変わる判断です。安易に解体を勧める会社もあるため、慎重に検討してください。▶︎『築40年・間口2mの一戸建てを解体せず売却成功|他社査定+500万円の事例』で詳しく紹介しています。

問い合わせ・内覧・購入申込|売れない原因を段階別に調べる

マンション・家が売れない原因を特定するために、問い合わせ・内覧・購入申込のうち、どの段階で売却活動が止まっているのかを調べましょう。

買主さまとつながるルートは、売却を依頼した不動産会社が見つける「自社経由」と、他社が買主さまを連れてきてくれる「他社経由」の2つです。それぞれのルートから内覧がどれくらい入っているのかを確認し、「問い合わせ・内覧が少ない場合」と「内覧はあるのに購入申込が入らない場合」に分けて原因を整理します。

(1)問い合わせが少ない・内覧が来ない

問い合わせや内覧が少ない場合は、自社経由・他社経由のそれぞれについて、問い合わせ数と内覧数を確認します。反応が少ないルートによって、疑うべき原因が変わるからです。

自社経由の反応が少ないなら、ポータルサイトや自社Webサイトへの掲載状況、物件紹介のコメント、写真や動画など、不動産会社の売却力を点検します。

他社経由の反応が少ないなら、レインズ登録の有無と販売図面の質を確認します。レインズへ登録されているのに他社経由の反応が極端に少ない場合は、囲い込みの可能性を疑います。

ただし、囲い込みをしている不動産会社が、他社からの問い合わせや内覧を正直に報告するとは限りません。自社経由・他社経由の件数を教えてくれない、媒介業務報告書の内容が薄い、売却期間が続いているのに他社経由の内覧が1組もない場合は、回答の内容だけでなく、普段の報告姿勢も含めて評価してください。

自社経由・他社経由のどちらからも反応が少ないなら、売却活動だけでなく、価格や需要も含めて原因を探る必要があります。

(2)内覧はあるのに購入申込が入らない

内覧まで進んでいるなら、物件情報は買主さまに届いています。購入申込が入らない原因は、写真から受けた印象と実際の状態の違い、室内の見せ方、建物や周辺環境への懸念、ライバル物件と比較したときの価格差などにある可能性があります。

こうした原因を特定するために重要なのが、内覧後の感想です。「今回は見送るそうです」だけでは、売れない原因を特定できません。担当者は、室内の状態、価格、管理状態、周辺環境、ほかの物件との比較など、どこが買主さまの判断に影響したのかをヒアリングし、売主さまへ報告する必要があります。

もちろん、買主さまから「検討します」と言われたまま連絡が途絶え、具体的な理由を聞けないこともあります。大切なのは、担当者が買主さまや買主側の不動産会社へ理由を確認しようとしたか、その結果を売主さまへ報告したかです。ここは、不動産会社の仕事ぶりを見極めるチェックポイントになります。

内覧結果を報告してくれない、質問しても具体的に答えられない、毎回「検討中です」「見送りです」だけで終わるなら、不動産会社への評価を大きく下げるべきです。売れない原因を探ろうとする姿勢が見えない状態が続くなら、媒介契約の解約や不動産会社の変更を検討するサインになります。

ただし、1組・2組の反応だけで値下げを急ぐ必要はありません。また、内覧時間が短かったからといって、購入意欲が低いとも限りません。実際に、5分ほどの内覧で満額の購入申込を受けたこともあります。内覧数を積み重ねながら、同じ指摘が続いているかどうかを見極めることが大切です。

売却活動を自分で点検する3つの方法

売却活動の状況は、売主さま自身でもかなりの部分を確認できます。ところが、その方法を知らない売主さまがほとんどです。

「ポータルサイトに掲載してほしいと媒介契約時に伝えたのに、実際には掲載されていなかった…。掲載されていないことにも、ずっと気づいていなかった」――相談の現場では、こんな話も珍しくありません。

レインズの登録状況、インターネットへの掲載状況、媒介業務報告書の内容を確認すれば、売却活動が適切に行われているかを点検できます。また、レインズには登録されているのに他社の広告掲載がまったく見つからないなど、複数の状況を組み合わせることで、囲い込みを疑う材料にもなります。

(1)レインズの登録状況と販売図面を確認する

専任媒介・専属専任媒介なら、レインズへの登録後に「登録証明書」が発行されます。記載されているIDとパスワードで売主専用画面へログインし、レインズに登録されているか、取引状況が「公開中」になっているか、掲載されている販売図面に問題がないかを確認します。

一般媒介でレインズへ登録してもらった場合は、専任媒介・専属専任媒介と確認方法が異なります。詳しい確認方法は、▶︎『レインズ登録証明書の使い方|もらってない時の対処と売主ログイン』で解説しています。

(2)Google検索やAI検索で掲載状況を調べる

Googleでマンション名や所在地、価格などを検索し、売主さまの物件がインターネットに掲載されているかを確認します。掲載されているWebサイト、写真の枚数と質、物件紹介の内容なども、買主さまの目線でチェックしましょう。

AI検索に「売却中の〇〇マンション・〇階・〇〇万円の物件情報は、インターネット上に掲載されている?」と質問して調べる方法もあります。売却を依頼した不動産会社のWebサイトだけでなく、SUUMOなどのポータルサイトや、ほかの不動産会社による掲載があるかも確認してください。

(3)媒介業務報告書と担当者の仕事ぶりを振り返る

媒介業務報告書では、問い合わせ数・内覧数・広告の掲載状況・今後の改善策などを確認します。毎回数行の定型文だけで、反響が少ない理由や次の対策が書かれていないなら、売却活動が手抜きになっている可能性があります。

報告書だけでなく、これまでの担当者の仕事ぶりも思い返してみてください。内覧結果の報告があったか、売れない原因を分析していたか、改善策を提案してくれたか、売主さまの物件を売ろうとする熱意が感じられたかも重要なチェックポイントです。

売却が長引いているのに、報告・連絡・提案がほとんどないなら、価格や物件の問題だけでなく、不動産会社の売却力も疑う必要があります。

売れない期間別に売却活動を見直す|3ヶ月・半年・1年以上

売却活動を見直すタイミングには、一定の目安があります。専任媒介・専属専任媒介の契約期間は、法律で最長3ヶ月と定められています。一般媒介も、国土交通省の標準媒介契約約款では3ヶ月以内です。そのため、契約期限は、これまでの売却活動を振り返り、同じ不動産会社との契約を続けるか判断する節目になります。▶︎『媒介契約とは?3種類の違いと締結の流れ|売却のプロが解説』で詳しく解説しています。

ただし、成約までにかかる期間は、物件の流通性や売り出し価格によって異なります。需要の高いエリアでは3ヶ月以内に成約することも多く、一般的な流通性の物件でも、相場に合った価格なら3ヶ月程度が目安です。一方、売りづらい条件を抱える物件は、6ヶ月〜1年ほどかかる前提で計画した方がよい場合もあります。

「3ヶ月経っても売れないから失敗」と機械的に判断するのではなく、物件の難易度と売却活動の中身を分けて考えることが大切です。

3ヶ月|媒介契約を更新するか、不動産会社を変更するか

3ヶ月は、売却活動を最初に見直すタイミングです。反響数や内覧数だけでなく、担当者が売れない原因を分析し、改善策を示しているかも振り返ってください。

十分な説明も改善策もないまま「このまま更新しましょう」と言われたなら、流されて更新するのは危険です。気づいたときには、同じ売却活動のまま3ヶ月を無駄にしていた――そんな後悔を避けるためにも、更新前に会社と担当者の仕事ぶりを厳しく評価しましょう。

媒介契約の更新は義務ではありません。これまでの仕事ぶりを評価したうえで、同じ不動産会社との契約を続けるか、別の会社へ変更するかを売主さまが選びます。

半年|売れない原因を診断し、対策を立て直す

半年売れないと、「売れ残り物件として、買主さまに敬遠されるのではないか…」と不安になるかもしれません。しかし、売却期間の長さだけを過度に心配する必要はありません。購入意欲の高い買主さまは数ヶ月で物件を購入していくため、市場では新しい買主さまが常に入れ替わっているからです。

問題なのは、売れ残っている印象よりも、半年間売却活動を続けても結果が出ていないことです。この段階では、価格、不動産会社の売却力、囲い込み、広告、売却時期、需要などを改めて点検し、売れない原因を特定する必要があります。

すでに値下げを実施している場合も、これから値下げを考える場合も、価格が原因だと安易に決めつけてはいけません。売却活動や不動産会社に問題があるなら、値下げによって売主さまが大きな損失を受ける可能性があります。まずは、▶︎『マンション・家の値下げは最終手段|売れない原因が価格か売却活動かを見極める方法』で、価格と売却活動のどちらに原因があるのかを確認してください。

売れない原因が価格だと判断できたら、値下げの幅とタイミングを設計します。▶︎『マンション・家の売却で値下げするタイミングと幅|効果を最大化する価格変更の戦略』で詳しく解説しています。

1年以上|売却の設計を抜本的に見直す

1年以上売れていないなら、これまでと同じ売却活動を続けても、結果が変わらない可能性があります。写真や広告を少し直すだけではなく、価格、不動産会社、売り方まで含めて、売却の設計そのものを見直す段階です。

次の章では、1年以上売れないマンション・家を立て直すために、何をどう変えるべきかを具体的に解説します。

マンション・家が1年以上売れない場合の解決法

1年以上売れない家・マンションは、これまでと同じ売却活動を続けるだけでは、状況を打開できない可能性が高いでしょう。

ただし、「物件に大きな問題がある」「もっと値下げしなければ売れない」と決めつける必要はありません。価格、不動産会社の売却力、広告や物件の見せ方など、売れない原因はさまざまです。

ここからは、1年以上売れない状況を立て直すために、①価格戦略、②不動産会社、③売り方の3つに分けて解決法を整理します。

解決法①|価格戦略を立て直す

1年前の査定金額が、現在の相場を正しく表しているとは限りません。まずは、不動産会社に直近の成約事例と、現在販売中のライバル物件を改めて調査してもらい、再査定を依頼しましょう。

成約事例は、売り出しから成約までにどれくらいの期間がかかったのか、売出価格からいくら値引きされて成約したのかまで確認します。販売中のライバル物件についても、販売期間や価格変更の履歴を調べます。こうした情報を徹底的に分析したうえで再査定すれば、現在の相場をより正確に把握できます。

注意したいのは、なんとなく値下げを繰り返すことです。買主さまに気づかれないほど小さな値下げでは、反響が増えないまま、価格だけが下がっていく可能性があります。値下げすると決めたら、幅とタイミングを設計して実行します。▶︎『マンション・家の売却で値下げするタイミングと幅|効果を最大化する価格変更の戦略』で詳しく解説しています。

解決法②|不動産会社を変更する

売れない原因が不動産会社の売却力にあるなら、同じ会社へ任せ続けても状況は変わりません。

実際に、3社へ依頼して1年6ヶ月売れなかった一戸建てが、不動産会社を変更したことで、値下げをせず約6ヶ月後に満額で成約した事例があります。会社が変われば、物件の状態を整えるための提案、写真の質、販売図面、広告の出し方まで変わります。▶︎『3社で1年6カ月売れなかった戸建てが物件力向上で満額成約!江戸川区の売却成功事例』で詳しく紹介しています。

この1年間、売れない原因の分析や改善策の提案がほとんどなかったなら、不動産会社の変更を真剣に検討してください。会社を見切る判断と媒介契約を解除する手順は、後の「信頼できない不動産会社なら、3ヶ月待たずに変更する」で解説します。

解決法③|一度販売を止めて、新規物件として再公開する

1年以上同じ写真・販売図面・物件紹介文のまま掲載を続けても、買主さまの反応が変わる可能性は高くありません。そこで検討したいのが、ゆめ部長の売却語録の19番『押してダメなら引いてみる。やめちゃったフリ作戦』です。

ゆめ部長の売却語録20選

レインズやポータルサイトから物件情報を一度すべて削除し、公開していない期間に、物件の状態を整え、写真・動画・販売図面・物件紹介文を作り直します。そのうえで、新規物件として再公開する作戦です。お気に入り登録をしていた買主さまや、値下げを待っていた買主さまに「売れてしまったのか…」と思わせ、再公開したときにもう一度注目を集めます。

ただ販売を休むだけでは意味がありません。物件情報を消している期間に、物件力と売却力をどこまで高められるかが勝負です。

なお、1年以上売れない物件を立て直す方法は、やめちゃったフリ作戦だけではありません。価格戦略や不動産会社を見直して成約した事例も公開しています。

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信頼できない不動産会社なら、3ヶ月待たずに変更する

「契約したからには3ヶ月は様子を見るしかない」「期限前に解約したら担当者に迷惑がかかってしまうかも…」そうやって我慢する必要はありません。担当者に熱意がなく、報告や改善提案もないなら、ゆめ部長は1ヶ月で見切ってもよいと考えています。

厳しい言い方になりますが、媒介契約を獲得した途端、仕事への熱意を失う営業マンは実際にいます。契約前は連絡が早く、熱心に説明していたのに、契約した途端に報告も提案もなくなった――。このような不動産会社へ、そのまま任せ続ける理由はありません。

会社と担当者の実力は、契約前の査定段階から見えています。対応が遅い、査定金額の根拠を説明できない、具体的な売却戦略を示さない。査定のスピードや提案の中身は、契約後の売却活動の予告編です。

契約後に連絡が遅くなった、内覧結果を報告しない、売れない原因を分析しない、改善策も提案しない。この状態が続くなら、不動産会社を変更すべきサインです。

媒介契約の期間中でも、解除を申し入れることはできます。解除時の違約金や引き止めへの対応は、▶︎『媒介契約を解除したい|違約金の正体と引き止めの断り方』で詳しく解説しています。

「大手だから安心」とも限りません。大切なのは会社の看板ではなく、売主さまの物件に向き合い、売れない原因を分析して、次の一手を示せる会社と担当者かどうかです。変更を判断する具体的なサインは、▶︎『専任媒介で売れない原因と対処法|不動産会社を変更すべき5つのサイン』で詳しく解説しています。

売れない原因が売主さま側にあるケース

ここまで、不動産会社側の問題を中心に解説してきました。ただし、売れない原因がいつも不動産会社にあるとは限りません。ここからは、少し耳の痛い話です。相談の現場では、売主さまの判断や行動が売却を難しくしているケースにも出会います。

よくあるのが、相場より高い価格へのこだわりです。査定金額の根拠を説明されても、「隣の部屋はもっと高く売れた」「ウチはきれいに使っている」と考えを変えられない。これでは、買主さまの反応が少なくても、価格を見直す判断ができません。

物件を良く見せるための準備に協力しないケースもあります。空室の電気や水道を止めたままにする、清掃や整理を面倒がる、必要なリフォームやリペアを提案されても費用を出さない。この状態では、どれだけ優秀な担当者でも力を十分に発揮できません。

また、不動産会社への不信感から、判断が空回りしてしまうこともあります。早く売りたい事情があるのに、強気な姿勢を崩せない。1社に裏切られた反動で、「数社へ一般媒介で依頼して競わせれば安心」と考えてしまう。その気持ちは痛いほどわかります。

しかし、売りづらい物件ほど、手間と経費をかけて本気で取り組む不動産会社が必要です。複数社を競わせる一般媒介では、どの会社も本気になれません。▶︎『一般媒介で囲い込みは防げない|6つのデメリットを全力で解説』で詳しく解説しています。

不動産売却は、売主さまと不動産会社のチーム戦です。信頼できる会社を選んだら、担当者の説明やアドバイスに耳を傾け、物件を良く見せる準備にも協力する。その姿勢が、売れない状況を抜け出す近道になります。

売れない原因が特定できないときはセカンドオピニオン

ここまで読んでも、「複数の原因に当てはまりそうで、どれが本当の原因なのかわからない…」という売主さまもいるはずです。

今の不動産会社に「なぜ売れないのですか?」と聞いても、原因が囲い込みや売却活動の手抜きにあるなら、正直な説明は期待できません。そこで役に立つのが、別の不動産会社によるセカンドオピニオンです。

真っ直ぐ不動産では、囲い込み、販売経費、担当者の売却力、価格、売却時期、需要の6項目から現在の販売状況を詳しく分析し、売れない原因を特定します。診断の結果、「今の不動産会社のまま売却を続けた方がよい」と判断した場合も、そのままお伝えします。

ただし、この診断は、誰でも利用できる簡易的な無料サービスではありません。詳しい調査と分析が必要になるため、真っ直ぐ不動産への売却依頼を検討している売主さまを対象に、無料で行っています。▶︎『不動産売却のセカンドオピニオンとは?売れない原因を6項目で診断』で詳しく解説しています。

まとめ|売れない原因がわかれば、次の一手が決まる

この記事のポイント:
  • 売れない原因は、囲い込みだけでなく売却活動の中身から確認する
  • マンションは管理状態と同じ建物内のライバルを確認する
  • 一戸建てはメンテナンス履歴と土地まわりの問題を確認する
  • レインズ・GoogleやAI検索・媒介業務報告書で売却活動を点検できる
  • 3ヶ月・半年・1年以上の節目で売却活動を見直す
  • 信頼できない不動産会社なら、契約期間の途中でも変更を検討する

マンション・家が売れない原因と対策を解説しました。大切なのは、「原因の特定が先、対策はその後」という順番です。

まずは、囲い込みクイック診断や売却活動のセルフチェックで、現在の販売状況を確認します。そのうえで、マンションなら管理状態やライバル物件、一戸建てならメンテナンス履歴や土地まわりの問題を点検してください。

それでも原因を絞りきれない場合は、セカンドオピニオンで詳しく診断します。不動産会社の売却力や仕事ぶりに問題があるとわかったなら、契約期限を待たずに会社の変更を検討しましょう。原因を正しく特定できれば、次に取るべき対策が見えてきます。

「売れなかった不動産を売る!」は、真っ直ぐ不動産が最も得意とするテーマです。1年以上売れずに悩んでいる売主さまにも、打つ手はまだ残っています。売却を立て直す第一歩は、売れない原因を正しく知ることです。

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