マンション・家の値下げは最終手段|売れない原因が価格か売却活動かを見極める方法

マンション・家の値下げは最終手段|売れない原因は価格?見極める方法

マンション・家の売却を始めたものの、希望していた金額では売れず、思った以上に時間だけが過ぎていく…。このまま売れなかったらどうしようと、不安や焦りを感じていませんか?

そんなとき、不動産会社から「価格が高いみたいですね。値下げしましょう」と言われたら、応じるべきか悩んでしまいますよね。早く売りたい気持ちはあっても、簡単に値下げして後悔したくはないはずです。

ただし、マンション・家が売れない原因は、価格だけとは限りません。売却活動に問題があるなら、値下げをしても状況が変わらないことがあります。この記事では、売れない原因が価格なのか、売却活動なのかを見極め、値下げするべきかを判断する方法をお伝えします。

▼この記事でわかること(結論)
  • 売れない原因は価格より売却活動にあることが多い
  • 値下げは最終手段。正しい売却活動をやり切ってから判断する
  • 囲い込みされていたら値下げしても売れない
  • やり切った後の値下げなら心から納得できる

不動産仲介20年超の宅建マイスター、ゆめ部長が解説します。ゆめ部長は財閥系大手仲介会社から中小の不動産会社まで複数の会社で経験を積み、現在は売却専門の「真っ直ぐ不動産」を運営しています。大手・中小の両方を知るからこそ語れる「値下げの見極め方」をお伝えします。

※本記事は2026年8月の最新情報に対応しています。

マンション・家が売れない原因は価格だけではない

ちょっと想像してみてください…。

皆さまはマイホームの売却を不動産会社に依頼し、3ヶ月前から販売を続けています。しかし、内覧に来てくれた買主さまは3組だけ。具体的に話が進みそうな買主さまもいません。

こんな状況が続いたら、「やっぱり、少し価格が高かったのかな?」と考えてしまいますよね。

しかも、「高く売れますよ!私に任せてください!」と言っていた不動産会社から、今度はこんな話を聞かされます。

「ここのところ市況が悪化していますから、この金額のままだと買い手が見つからないかもしれませんねぇ~」

こんな連絡を何度も受けているうちに、「値下げするしかないのかな…」と思ってしまうのも無理はありません。

しかし、ここで、ちょっとだけ待ってください。

値下げを決める前に、この3ヶ月間、その不動産会社がどのような売却活動をしてくれたのかを思い出してみましょう。

よくわからない場合は、次の項目をチェックしてみてください。

  • 成約・値下げ・新規の物件情報を定期的にもらいましたか?
  • 販売するための熱意は感じられましたか?
  • SUUMOなどのポータルサイトへ掲載されていますか?
  • 販売図面の出来栄えに満足していますか?
  • 物件の魅力が伝わる写真を撮影してくれましたか?
  • 内覧した買主さまの結果報告をしっかり受けましたか?
  • 良い条件で成約させるためのアドバイスをもらいましたか?
  • 「媒介業務報告書」はきちんと送られてきていますか?

以前、ゆめ部長へ相談してくれた売主さまにも、同じように確認してもらったことがあります。すると、次の3つが問題点として見つかりました。

  • 競合物件が値下げせず成約していたことを知らなかった。
  • SUUMOには外観写真が1枚しか掲載されていなかった。
  • 販売図面が10分で作れそうな手抜きだった。

これでは、不動産会社はサボっていたと言わざるをえませんよね。

さて、皆さまの結果はどうでしたか?

もし、「あれ…?ちゃんとやってくれていたのかな?」と感じたのであれば、マンション・家が売れなかった理由は「販売価格」ではないかもしれません。

売却活動をスタート
 ↓
売れない
  ↓
じゃあ、値下げしてみよう
  ↓
やっぱり売れない…
  ↓
しょうがない。もう1回、値下げするか…

このように、不動産売却を簡単に考えるのはNGです。じゃあ、どうやって販売していけばいいのでしょうか?答えは、値下げの前に「正しい売却活動」ができているかを点検することです。

次の項目では、ゆめ部長が販売する際に意識していることを紹介します。このまま同じ不動産会社に任せてもいいのか?それを見極めるためにも役立つはずです!

値下げの前に確認したい「正しい売却活動」

マンション・家が売れないのは「販売価格ではなく他の原因があるかもしれませんよ」というお話をしました。それでは、不動産会社がどのようなサポートをするべきなのか?ゆめ部長の意見をお伝えしますね。

まず、ゆめ部長が提唱する「不動産売却力の方程式」を見てください。

売却力=物件力×(営業力+撮影力+宣伝力)

不動産が最初から備える「物件力」を磨いて高め、このピカッと光らせた商品(売却不動産)を、営業力・撮影力・宣伝力のそろった不動産会社とチームを組んで販売する。これが高値成約の基本形です。それぞれの要素を順番に見ていきましょう。

▶︎ 方程式の詳しい使い方は「不動産売却力の方程式|物件力×(営業力+撮影力+宣伝力)で数百万円の差がつく」で詳しく解説しています。

物件力|売却不動産を磨いて価値を高める

「物件力」を高める具体例を挙げてみましょう。

  • ハウスクリーニングを行う
  • リフォーム・リペアを行う
  • 荷物をトランクルームに預ける
  • 室内をきれいに飾り付ける
  • インスペクションを行い「かし保険」に加入する
  • 設備点検を行い「設備保証」を付ける
  • 土地・戸建なら確定測量を実施する

などなど。売却を始める前に、物件の魅力をどれだけ引き出せるかが勝負です。

ただし、物件力を高める戦略は、売り出した後でも使えます。3ヶ月、半年、1年と売れていない物件でも、価格設定に大きな問題がないと判断できるなら、ゆめ部長は値下げよりも「リフォームで物件力を高めること」を提案します。

具体例で考えてみましょう。

査定金額が4,500万円〜4,650万円で、現在の販売価格が4,680万円だとします。

ここから100万円値下げして、4,580万円に変更するのは簡単です。でも、100万円は大きな金額。しかも、値下げしたからといって、すぐに売れるとは限りません。値下げ後に追加の価格交渉を受けることだってよくあります。

それなら、ハウスクリーニング・故障や不具合のリペア・クロスの貼り替えに50万円ほどかける方法もあります。

100万円値下げせず、50万円だけ先行投資して人気物件に仕上げる。そして、買主さま同士の競争を巻き起こし、満額4,680万円での早期成約を目指す。

このほうが、売主さまの手元に残る金額は大きくなりますよね。

営業力|担当者個人のレベル

「営業力」は担当者個人のレベルです。営業力は「ゴリ押しパワー」だけではありません。知識・経験・保有資格・実績だけでなく、プロ意識・提案力・親身な対応・言葉遣い・身だしなみ・対応スピード・コミュニケーション力などを総合的にチェックしてみましょう。売主さまの期待に応えられなければ、即、担当変更してください。

撮影力|素材の魅力を引き出す写真

「撮影力」は特に説明はいらないと思いますけど、天気が悪い日にスマホで撮影した写真は最悪です。訴求力のある写真を撮影する不動産会社が増えてきているため、適当な写真でライバル物件と戦うのは厳しい時代になったといえるでしょう。真っ直ぐ不動産では、写真だけでなく、動画と360°VR内覧の制作も無料の標準サービスになっています。

▶︎ 写真・動画・360°VR内覧を含む全サポートは「不動産売却を成功に導く『10コの標準サポート』〜全プラン共通〜」で詳しく解説しています。

宣伝力|どれだけ情報を拡散させられるか

「宣伝力」は、「囲い込み」をしないで販売活動をしているかどうか。また、他社の不動産会社にも販売を協力してもらえるかが重要です。せっかく綺麗な写真を撮影したなら、他社の不動産会社にも写真を活用してもらい、情報を拡散させましょう!

拡散の状況は、売主さまでもある程度は点検できます。レインズ登録証明書のID・パスワードで売主専用画面にログインすれば、登録内容と取引状況を確認できます。SUUMOなどのポータルサイトへの掲載も自分で見られますよね。一方、他社の広告掲載が「可」になっているかは、レインズを見られる不動産会社にしか確認できません。ここから先は、プロの診断領域です。

こうやって見てみると、値下げの前にできることってたくさんありますよね。しかも、物件力・営業力・撮影力・宣伝力は、売り出した後からでも上げられます。「大変だからこそライバル物件と差別化できるんだ!」と前向きに考えて頑張っていきましょう。

不動産会社が安く早く売りたがる理由

ここで、業界の秘密を少しだけお話しします。

不動産業界では、「物件力が高い不動産なら、放っておいても売れるよ!」という意見を本当によく聞きます。

たしかに、そのままでも売れる物件はあるでしょう。しかし、先ほどの「不動産売却力の方程式」を見れば、営業・撮影・宣伝に力を入れることで、もっと高く、もっと早く売れる可能性があるとわかりますよね。

実はこれ、不動産会社にとっては「不都合な真実」なんです。

なぜ、不都合なのかわかりますか?

答えはシンプルです。不動産会社は、安い金額で市場に出し、買主さまを自社で早く見つけたいからです。

自社で買主さまを見つければ、売主さま・買主さまの両方から仲介手数料を受け取れます。そのため、手間と時間をかけて高値成約を目指すよりも、安く早く売って両手仲介にするほうが、不動産会社は効率よく儲けられるのです。

だから、「売却活動を頑張れば、もっと高く売れるかもしれない」という事実は、不動産会社にとって不都合でしかありません。

▶︎ この報酬構造の詳細は「両手仲介とは?会社の利益が約2.5〜3.5倍に膨らむ仕組み|片手仲介との違い」で詳しく解説しています。

楽をして稼ぎたい不動産会社が多いのが現実です。ダマされてはいけません!

囲い込みされていたら値下げしても売れない

「囲い込み」とは、売主さま・買主さまの両方から仲介手数料をもらって稼ぐために、売却不動産を隠し、他の不動産会社が取り扱いできないようにする行為です。

囲い込みをされると、他社の不動産会社が抱える買主さまへの紹介ルートが断たれます。物件情報が届く人数が減れば、買主さま同士の競争は起こりにくくなり、高値成約も遠のいてしまいます。

そして、ここが本題です。

囲い込みされた物件は、値下げしても売れません。

問題は価格ではなく、物件情報が買主さまへ届いていないことだからです。

それどころか、値下げに応じれば、「安くして自社の買主さまで早く決めたい」という不動産会社の狙いを、むしろ後押ししてしまいます。

恐ろしいことに、囲い込みは大手の仲介会社も含め、不動産業界で常態化しているのが現実です。信用して売却を任せた会社へ疑いの目を向けるのはつらいかもしれませんが、売主さま自身が囲い込みを見抜く知識を身につけてください。

▶︎ 囲い込みの手口・見抜き方・対策は「不動産の囲い込みとは?売主を裏切る仕組みの全体像|業界20年のプロが解説」で詳しく解説しています。

「囲い込みされているかどうかを自分で判断するのは難しい…」という売主さまのために、囲い込みの有無も含めて売れない原因を診断するサービスを用意しています。後ほど紹介しますね。

正しい売却活動をやっても売れない…だから「高い」と言える

写真も販売図面も広告も手を抜いたまま、3ヶ月売れなかっただけで「価格が高いから売れません」と言われても、納得できませんよね。

まずは、物件力を高め、写真や販売図面を整え、物件情報を広く拡散する。やるべき売却活動をすべて実行したうえで、価格が高いのかを判断するべきです。

もちろん、正しい売却活動には手間がかかります。売主さまにも、掃除や荷物の整理、内覧対応などで協力してもらわなければなりません。

それでも、やり切る価値はあります。

ここまで準備して売却活動を続けても、問い合わせや内覧につながらないのであれば、市場から「この価格では高い」と評価されている。そう判断できるだけの根拠がそろうからです。

反対に、売却活動へ十分に力を入れていなければ、売れない原因が「価格」なのか「売り方」なのかを切り分けられません。

やるべきことをすべてやったからこそ、「やはり価格が高かったんだ」と心から納得し、値下げの判断に進めるのです。

ちなみに、ゆめ部長には、大手仲介会社で1年間売れなかった中古戸建を200万円値上げし、わずか3週間で購入申込を獲得した経験があります。

行ったのは、値下げではありません。他社の不動産会社が案内しやすい環境を整え、物件の魅力が伝わる写真を本気で撮影し直しました。売却活動を立て直し、物件の本当の価値を伝え直した結果です。

「大手だから安心」「1年間売れなかったから価格が高い」とは限りません。

重要なのは、誰が、どのように販売していたのかです!

「絶対売れます」と言われた売主さまからの相談事例

ここで、実際にあった相談を1つ紹介します。

一括査定で1番やる気を感じた営業マンから、「弊社の売却方法なら必ず買い手が見つかります!」「私が絶対に売ってみせます!」と言われ、その査定金額で売却を任せました。

ところが、半年経っても売れません。すると今度は、「次回の媒介更新では値下げしてもらわないと困りますよ」と、なぜか強気で責められるようになったそうです。

「あなたが売れると言ったから任せたのに、なぜ私が怒られなければならないのか…」

残念ですが、これはよくある相談です。

不動産会社の査定金額は、「必ず売れる金額」ではありません。この事例では、半年後の結果を見る限り、「絶対売れます」という言葉にも十分な根拠がなかったと考えざるをえません。

では、値下げに応じるべきなのでしょうか?

判断する前に、この半年間の売却活動を点検する必要があります。やるべきことをすべて実行しても売れなかったなら、値下げを検討する段階です。一方、写真・広告・販売図面・囲い込みなどに問題があったなら、先に売却活動を立て直さなければなりません。

また、「絶対に売れる」と言っていた担当者が、半年後には売主さまを責めている。この時点で信頼関係は崩れています。値下げだけでなく、このまま同じ不動産会社に任せるのかも考えるべきでしょう。

とはいえ、売主さまだけで売却活動の問題点を見抜くのは簡単ではありません。そこで、真っ直ぐ不動産では、売れない原因を次の6項目で診断しています。

  • 囲い込みリスク
  • 販売経費・広告費
  • 売却力
  • 価格の妥当性
  • 売却時期
  • 需要

診断では、詳しい診断書に加えて、6項目の評価・売れなかった原因・改善策を一覧で確認できるまとめページも作成します。下の画像は、そのまとめページのイメージです。

不動産が売却できなくなる6つの原因を診断!セカンドオピニオンの診断結果

売れない原因が価格にあるのか、売却活動にあるのか。囲い込みの有無も含めて、第三者の目で診断します。値下げを判断する前に、ぜひ活用してください。

▶︎ 「不動産売却のセカンドオピニオンとは?売れない原因を6項目で診断」で詳しく解説しています。

値下げは最終手段。正しい売却活動が先

ここまで読んでも、「やっぱり値下げしたほうがいいのかな…」と迷っている売主さまもいると思います。

ゆめ部長の答えは、はっきりしています。

値下げはいつでもできます。だからこそ、先にやるべき売却活動をやり切ってください。

価格を下げる前に、まだ改善できることはないでしょうか。

  • 室内を隅々まで掃除する
  • 荷物を減らして、部屋を広く見せる
  • 故障や不具合を修理する
  • 写真や販売図面を作り直す
  • 広告の出し方や情報の広がり方を見直す
  • 内覧を受け入れやすい体制を整える
  • 不動産会社や担当者を見直す

値下げは簡単です。しかし、一度下げた価格は元に戻しづらく、売主さまの手取りにもそのまま影響します。

だから、「売れないから値下げする」ではなく、売れない原因を確認し、改善できることをやり切ったうえで値下げを判断する。この順番が大切です。

正しい売却活動を続けても市場から反応が得られないのであれば、そのときは「価格が高かった」と納得して次へ進めます。

反対に、売却活動に問題が残ったままでは、値下げしても原因は解決しません。価格だけを下げ続ける前に、このまま同じ不動産会社へ任せてよいのかも含めて、売却活動全体を見直してください。

▶︎ 売れない原因を全体像から特定する方法は「マンション・家が売れない原因と対策|半年・1年以上売れない場合の解決法」で詳しく解説しています。マンション・一戸建てそれぞれで多い理由から、3ヶ月・半年・1年以上と期間別の見直し方まで確認できます。

値下げすると決めたらタイミングと幅を戦略的に設計

ここまでの点検をやり尽くして、それでも売れない。市場から「高い」と評価されたと心から納得できた。そのときが、値下げのタイミングです。

値下げすると決めたら、今度は攻めに転じましょう。いつ値下げするのか、いくら下げるのか、何回に分けるのか。この設計次第で、値下げの効果は大きく変わります。

▶︎ 値下げのタイミング・幅・回数の設計は「マンション・家の売却で値下げするタイミングと幅|効果を最大化する価格変更の戦略」で詳しく解説しています。

まとめ

この記事のポイント:
  • 売れない原因は、価格ではなく売却活動にあることが多い
  • 値下げは最終手段。正しい売却活動が先
  • 囲い込みされていたら、値下げしても問題は解決しない
  • やるべきことをすべて実行してから、価格が高いのかを判断する
  • 値下げすると決めたら、タイミングと幅を戦略的に設計する

下記の「ゆめ部長の売却語録」の11番にも掲げているとおり、『値下げは最終手段。正しい売却活動が先』。これが、値下げに悩む売主さまへのゆめ部長の答えです!!

ゆめ部長の売却語録20選

他社で売却中に値下げを勧められたら、すぐに応じるのではなく、まず売れない原因を確認してください。売却活動をやり切っても市場から反応が得られないなら、納得したうえで戦略的な値下げに進めます。

▶︎ 「不動産売却のセカンドオピニオンとは?売れない原因を6項目で診断」で詳しく解説しています。

皆さまの不動産売却がうまくいくように祈っています!

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