不動産売却で選んではいけない不動産会社の特徴7選|悪徳・実力不足を見抜く3つの視点
「どの不動産会社に頼んでも、売却金額なんて同じでしょ?」…これ、ハッキリ言って勘違いです!不動産会社と担当者の実力次第で、手残りは数百万円単位で変わります。
一生に一度あるかないかの大切な資産の売却。それなのに、「大手なら安心できそうだから」「家の近くにあったから」で任せる会社を決めてしまう売主さまが本当に多いんです。売主さまの利益を守る仲介会社がいる一方で、自社の利益を優先する会社を選んでしまえば、仲介会社は最大の敵にもなり得ます。業界20年超のゆめ部長は、本気でそう考えています。
「そうは言っても、結局、やってみなきゃわからない…。」ゆめ部長が売主さまからよく聞く声です。その気持ち、よくわかります。でも、”良い会社”を最初から当てるのは難しくても、”危ない会社”を事前に外すことはできます。
そこでこの記事では、「選んではいけない不動産会社の特徴」を7つ、3つの視点に整理して解説します。良い会社を探す前に、まず危ない会社を消去法で外す。これが売却で失敗しないための第一歩です。
これから不動産会社を探す売主さまはもちろん、「今の会社に不満があって、変更を考えている…」という売主さまが次の会社を見極めるチェックリストとしても使ってください。
なお、「良い会社を選ぶ基準」を正面から知りたい売主さまへ。▶︎「不動産売却はどこがいい?不動産会社の選び方5つの基準|大手と中小も比較」で詳しく解説しています。本記事は”外すべき会社”に絞って解説します。
- 7つの特徴は媒介契約の前に見抜ける
- 高値査定・無料サービス・チラシは集客の”演出”
- 「大手・地元・系列だから」は思い込み
- 会社を変更するときのチェックリストにも使える
不動産仲介20年超の宅建マイスター、ゆめ部長が解説します。ゆめ部長は財閥系大手仲介会社から中小の不動産会社まで複数の会社で経験を積み、現在は売却専門の「真っ直ぐ不動産」を運営しています。大手・中小の両方を知るからこそ語れる「危ない会社の見抜き方」をお伝えします。
※本記事は2026年7月の最新情報に対応しています。
視点①|事業構造で見抜く
まずは、その会社が「何で稼いでいる会社なのか」。事業構造を見れば、売買仲介にどれだけ本気なのかがわかります。
特徴①|売買仲介の専門会社ではない
不動産会社と一口に言っても、売買仲介・賃貸仲介・賃貸管理・買取再販・不動産コンサルティングなどなど、実態はさまざまです。
たとえば、賃貸仲介や賃貸管理が中心の不動産会社。地主さん・オーナーさんの物件を管理して、売ることになったら売却もサポートする、というスタイルです。収益のメインは賃貸の仲介手数料と管理料で、売買の仲介手数料はオマケ。中には「業者買取にもっていければ楽だし儲かる」と考えている会社もけっこうある印象です。もちろん、すべての会社がそうだとは言いません。でも、賃貸と売買では必要な知識・販売戦略・広告活動・契約実務が大きく異なります。高く・早く・納得の売却を実現するだけの経験とアイディアがあるか、ぜひチェックしてください。
逆の立場で考えるとわかりやすいですよ。売買専門のゆめ部長が賃貸仲介をやろうとしたら…正直、不安しかありません。だから、ゆめ部長は賃貸仲介をすべてお断りしています。
もう1つ注意したいのが、買取再販が本業の不動産会社です。買取再販業者のビジネスは、物件を市場価格の70〜90%(中央値80%)で安く買い取り、リフォーム・リノベーションを実施して、投資した金額よりも高く売って利益を出すこと。つまり、スタート地点の「買取価格」を安く抑えるほど儲かる構造です。「仲介会社が入らないので仲介手数料はかかりません!」とアピールされることもありますけど、少しでも安く買いたい不動産会社と、公平な取引を実現できる未来を描けますか?
会社のWebサイトで事業内容を確認して、売買仲介が主軸でなければ、売却の依頼先候補から外しましょう。
▶︎ 業者買取の裏側と仲介との使い分けは「不動産売却は買取と仲介どっちを選ぶべき?|判断基準と業者買取の裏側を暴露」で詳しく解説しています。
特徴②|集客サイト・士業・業者から「紹介された」不動産会社
最近増えているのが、こんなパターンです。WebサイトやYouTube・X・Instagram・TikTokなどのSNSで集客し、集めたお客さま情報を提携先の不動産会社へ提供。成約後に、仲介手数料の10%〜30%程度をバックしてもらう収益構造になっています(ゆめ部長が業界内で見聞きしてきた相場感です)。
これは、「紹介業」になっているのが実態です。ちなみに、一括査定サイトも仕組みは同じ。1組の送客につき15,000円〜30,000円程度を不動産会社から受け取っています。査定を依頼しただけなのに、知らない会社から営業電話が次々かかってくるのは、この仕組みが理由です。
弁護士・税理士・司法書士・行政書士などの士業が、こうした「紹介」をしているケースも目にするようになりました。最近では、税理士グループが宅建業の免許を取得して相続不動産を集める…そんなサービスまで登場しています。実際の売却活動は全国の不動産会社に任せ、成約後に仲介手数料の中から紹介料を受け取る仕組みです。形式が合法的に整えられていても、売主さまから見た構造は同じ。「実際に担当する会社と営業マンが、契約するまで見えない」のです。
ほかにも、残置物回収業者・リフォーム会社・ガス会社などが「不動産会社を紹介しますよ!」と提案してくるケースも多いので注意してください。これも紹介料狙いです。本当に優秀な不動産会社を紹介してくれる可能性は低い。なぜなら、紹介する側にとって最重要なのは「紹介料をどれだけ多くもらえるか」だからです。
では、なぜ「紹介された不動産会社」を選んではいけないのか。理由は2つあります。
1つ目は、囲い込みの動機が生まれるから。高額な紹介料を支払うと、不動産会社の利益は減ります。減った利益を取り返すには、両手仲介を狙うのが一番。その結果、囲い込みに走りやすくなる…これでは高く売れません。
▶︎ 両手仲介で会社の利益がどれだけ膨らむかは「両手仲介とは?会社の利益が約2.5〜3.5倍に膨らむ仕組み|片手仲介との違い」で詳しく解説しています。
2つ目は、担当者を事前に確認できないから。どこの会社が担当するのかも、どんな営業マンが来るのかもわからない。どんな売却活動をしてくれるのか、どんな経歴で、どんな人柄なのかもわからない…そんな一か八かの「紹介」に、一生に一度の資産売却を任せてはいけません。
なお、同じ「紹介」でも、知り合いからの「ウチ、この会社で売却がうまくいったよ」という紹介は話が別です。実際の売却体験にもとづく紹介なら、どんな会社で、どんな営業マンが、どんな仕事をしてくれるのかが事前にわかる。この「実績と人が見える」という一点が、紹介業との決定的な違いです。
ちなみに、真っ直ぐ不動産はDreamBaseの渡部(ゆめ部長)とリクロスの矢仲の2名で運営しており、紹介業ではありません。2名とも顔出しで情報発信しているのは、「誰が担当するのか・どんな人間なのか」を売主さまに事前に確認してもらうためでもあります。
視点②|集客のやり方で見抜く
次は、その会社が売主さまを「どうやって集めて、どうやって媒介契約まで持ち込むか」です。集客のやり方には、会社の体質がハッキリ表れます。チラシ・無料サービス・査定額…契約前のアプローチで”演出”や”釣り”を使う会社が、契約後だけ誠実になる。そんなことは期待できませんよね。
特徴③|DMや成約御礼チラシで売却物件を募集する
「このマンションで成約しました!御礼申し上げます!」…ポストに入る成約御礼チラシ、不動産会社の実績と人気の証拠に見えますよね。でも、冷静に考えてみてください。チラシは、実績がなくても作れて、配りたいエリアに配りたいだけ配れる「広告」です。つまり、”売れている会社”を演出して、売却物件を集めるための道具なんです。
「売却物件求む!」チラシも同じです。ゆめ部長が大手仲介会社に勤務していたころ、このチラシの作文をさせられたことがあります。実際にいるお客さまの希望条件をもとに、具体的に書くんです。「買い逃したお客さまがいます!」「結婚を機にこのマンション限定で購入を希望しています!」「法人が社宅として〇〇駅近辺で3部屋購入します!」…実在のお客さまがベースだから、嘘ではありません。嘘ではないからこそ、説得力のある文章がいくらでも書けてしまうんです。
さらに悪質なのがDMです。売却活動中の売主さまの自宅に、会社案内と売却物件の募集を兼ねたDMや直筆の手紙を送りつけてくる。これは「抜き行為」と呼ばれる違反行為です。堂々と違反してまで売却物件を集める会社に任せたら、売主さまがあっさり裏切られるのは想像に難くないはずです。
チラシやDMを理由に会社を選ぶのはやめましょう。
▶︎ チラシの裏の目的と嘘の見抜き方は「不動産売却チラシは信じて大丈夫?|裏の目的と嘘の見抜き方」で詳しく解説しています。
特徴④|過剰な「無料サービス」で釣る
ハウスクリーニング、ホームステージング、荷物預かり、リペア、プロカメラマンの撮影、インスペクション(住宅診断)、設備保証…こうした「無料」の大盤振る舞いで売主さまを集める会社には注意してください。あたり前の話ですが、サービスの原資は仲介手数料です。かかったコストを取り返すために両手仲介を狙う…特徴②の紹介料とまったく同じ構造で、囲い込みの動機が生まれます。
無料サービスが、専任媒介契約を獲得するための「入口」になっている点も見逃せません。無料と聞けば嬉しくなりますし、「せっかくだからお願いしたい」という気持ちになりますよね。その結果、断りにくくなり、他社と比較する気持ちも薄れてしまうんです。
だから、無料サービスに魅力を感じても、それだけを理由に会社を選んではいけません。比べるべきは「無料の豪華さ」ではなく、無料サービスも含めた売却サポート全体の「高く売る実力」です。
▶︎ 無料サービスの裏側の深掘りは「不動産売却の囲い込み対策30選|6つの視点で売主が動く完全ガイド」の対策6で詳しく解説しています。
特徴⑤|根拠のない高値査定を出す
各社の査定額を比べて、一番高い金額を出した会社に決める。実は、これが一番危険な会社の選び方です。
売主さまに寄り添うフリをした高値査定は、媒介契約が欲しいだけの”釣り査定”かもしれません。釣り査定に乗ってしまった売主さまを待っているのは、「売り出しても反響ゼロ→干されて放置→値こなし(段階的な値下げ)→最後は安値の業者買取へ誘導」という消耗戦です。この搾取の流れは「不動産業界の闇|高値査定→干す→値こなし→業者買取→専任返しで売主を搾取する仕組み」で構造から解説していますので、ぜひ読んでみてください。
なお、一括査定サイト経由の査定では、釣り査定がさらに出やすくなります。1つの物件に複数の会社が同時に競合するため、各社は「まず売主さまに選ばれること」を最優先するからです。その結果、査定額の競り上げ合戦が起きて、無責任な高値査定が乱発されます。
では、釣り査定はどう見抜けばいいのでしょうか。答えはシンプルで、査定額そのものではなく「根拠」を求めることです。近隣の成約事例と販売戦略をセットで説明できない高値査定は疑いましょう。逆に、相場データを示しながら「この金額なら売れます。理由は…」と語れる会社は、信頼度がグッと上がります。
▶︎ 高値査定の見抜き方は「不動産売却の囲い込み対策30選|6つの視点で売主が動く完全ガイド」の対策7で詳しく解説しています。
視点③|看板・立地の思い込みを外す
最後は、会社の実力とは関係ないのに、売主さまの判断を狂わせる2つの「思い込み」です。「大手の系列だから」「地元の会社だから」。この2つの看板は、いったん外して考えてください。
特徴⑥|「ブランド物件は系列仲介が有利」と思わせる
大手デベロッパーの分譲マンションだと、系列仲介会社がマンション内に路面店を構えていたり、「このマンションの購入待ちリスト(ウェイティングリスト)があります」と営業してきたりします。「このマンションのことは系列が一番わかっている」…そう思わせる仕掛けです。
でも、系列仲介が売主さまの高値売却に本気とは限りません。むしろ、系列であるがゆえに、高値売却と相性の悪い構造的な事情を抱えています。「ブランドマンションだから系列に任せれば安心」は、売主さまの思い込みなんです。
これは、系列に限った話ではありません。「大手だから安心」「大手なら高く売ってくれる」も、同じ看板への思い込み。会社の看板と、売主さまの物件を高く売る実力は、別モノです。「系列だから」「大手だから」を理由に選ぶのはやめて、他の会社と同じ土俵に乗せて売却力を比較しましょう。
▶︎ 系列仲介の構造的な事情は「不動産売却の囲い込み対策30選|6つの視点で売主が動く完全ガイド」の対策13で詳しく解説しています。ウェイティングリスト営業の実態は同記事の対策18へ、系列仲介が相場上昇を歓迎しない事情は同記事の対策19へ。
特徴⑦|「地元だから安心」しか売りがない
「地元密着〇十年」「この町のことなら誰よりも詳しい当社へ」。安心感のあるフレーズですよね。でも、冷静に考えてみてください。囲い込みされなければ、物件情報はレインズを通して全社に共有され、買主さまの大半は不動産会社の物件紹介に頼らず、自分でネットを使って物件を探します。買主さまが地元の不動産会社の店舗に来るのを待つ時代は、とっくに終わっているんです。「地元かどうか」は、売却力とほぼ関係ありません。
「学区の評判・治安・再開発計画・地価相場など、地元ならではの知識があるのでは?」と思うかもしれません。でも、今はAIを使えば、この程度の情報はすぐに集められる時代です。実際、国土地理院の「重ねるハザードマップ」をはじめ、地域情報を簡単に調べられるWebサイトはどんどん増えています。AIを使って個人が開発した便利なサイトまで登場しているほどです。
大切なのは、地元度ではなく売却力。物件の魅力を最大限に引き出す撮影力・宣伝力と、買主さま側と交渉しきる営業力です。逆に言えば、エリア外の会社でも売却力があれば高値売却は十分に狙えます。
▶︎ 売却力の中身は「不動産売却力の方程式|物件力×(営業力+撮影力+宣伝力)で数百万円の差がつく」で詳しく解説しています。
これは、机上の話ではありません。新宿の会社である真っ直ぐ不動産は、八王子市・国分寺市・横浜市緑区・所沢市・八千代市・柏市など、広いエリアの売却をサポートしてきました。いずれも、他社で売れなかった物件を、真っ直ぐ不動産が代わって売却した実績です。
ここで、町田市の一戸建ての事例を1つ紹介しましょう。実は、この物件、売主さまが最初に不動産会社を選んだとき、ゆめ部長も候補の1社に入っていました。このときは、地元の業者さんの「都心の業者に任せたら売れませんよ!」という主張に負けて、媒介契約を獲得できませんでした。ところが、3カ月経っても売れない…。困った売主さまから「ゆめ部長にお願いしたい」と連絡をもらい、専任媒介で再スタート。結果、そこから3カ月で成約しました。囲い込みをしないオープン売却プランで物件情報を完全公開したところ、買主さまを見つけてくれたのは地元の不動産会社でした。地元の会社は「競合」ではなく、情報を公開すれば「協力者」になってくれるんです。
「地元だから」以外の強みを説明できない会社は、候補から外して大丈夫です。
よくある質問
多ければ良いわけではありません。
やみくもに会社の数を増やすと、高値の”釣り査定”に振り回されるだけです(特徴⑤)。2〜3社に厳選して、査定額ではなく「根拠と販売戦略」を比較してください。
変更できます。
媒介契約は解除が可能です。費用負担の有無は、契約内容や解除する理由によって異なります。▶︎ 解除の手順と引き止めトークの断り方は媒介契約を解除したい|違約金の正体と引き止めの断り方で詳しく解説しています。次の会社を選ぶ際は、本記事の7つの特徴をチェックリストとして使ってください。
まとめ|危ない会社を”外す”だけで、失敗の確率は大きく下がる
最後に、7つの特徴をおさらいしましょう。
- 売買仲介の専門会社ではない
- 集客サイト・士業・業者から「紹介された」不動産会社
- DMや成約御礼チラシで売却物件を募集する
- 過剰な「無料サービス」で釣る
- 根拠のない高値査定を出す
- 「ブランド物件は系列仲介が有利」と思わせる
- 「地元だから安心」しか売りがない
「やってみなきゃわからない」と諦める必要はありません。危ない会社を消去法で外してから、残った会社の売却力を見比べる。この順番を守るだけで、大きな失敗を避けやすくなります。
ただし、会社選びはここで終わりではありません。後半戦は「人」の見極めです。査定の説明も販売活動も、実際に動くのは担当者個人だからです。
▶︎ 「不動産売却で任せてはいけない担当者の特徴7選|外れ営業マンを見極める3つの視点」で詳しく解説しています。
会社と担当者──2つの見極めをするとき、手元に「比較の軸」があると迷いません。そこで、ゆめ部長からの提案は「真っ直ぐ不動産を、比較の軸(ものさし)にしてください」です。真っ直ぐ不動産と比べた結果、もっと良い会社が見つかった。それなら、売主さまにとって最高の結末。それでいいと本気で思っています!
▶︎ 「ものさし」を使った相対評価のやり方は「不動産売却力の方程式|物件力×(営業力+撮影力+宣伝力)で数百万円の差がつく」で詳しく解説しています。
自分に合う売却プランを知りたい売主さまは「【かんたん診断】ぴったりの売却プランはどれ?|真っ直ぐ不動産の3つのプランを比較」へ。
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