専任媒介と専属専任の違い|不動産会社が言わない本音と選び方 - 真っ直ぐ不動産|DreamBase株式会社真っ直ぐ不動産|DreamBase株式会社

専任媒介と専属専任の違い|不動産会社が言わない本音と選び方

専任媒介と専属専任の違いを解説する記事のアイキャッチ

専任媒介と専属専任媒介の違いは「自己発見取引ができるかどうか」。結論として、売主さまにとってはどちらを選んでも大きな差はありません。

ただし、不動産会社が専属専任を勧める裏には、売主さまが知らない事情があります。不動産仲介20年超の宅建マイスター、ゆめ部長が不動産会社が言わない2つの本音を明かします。

※本記事は2026年4月の最新情報に対応しています。

→ 媒介契約の基礎知識(3種類の違い・締結の流れ)を知りたい方は「媒介契約とは?3種類の違いと締結の流れ|売却のプロが解説」をお読みください。

専任媒介と専属専任媒介の違い【 比較表 】

専任媒介と専属専任媒介は、どちらも1社のみに売却を依頼する契約です。違いは以下の3点だけです。

項目専任媒介専属専任媒介
自己発見取引○(できる)×(できない)
レインズ登録義務7営業日以内5営業日以内
報告義務2週間に1回以上1週間に1回以上

※自己発見取引とは、売主さまが自分で買主さまを見つけて、不動産会社を通さず直接売買契約を締結すること。詳しくは後述します。

複数社への依頼ができない点、契約期間が3ヶ月以内である点は共通です。最大の違いは自己発見取引ができるかどうかです。

不動産会社が言わない2つの本音

「専属専任の方がいいですよ」と勧められたことはありませんか?その裏には、不動産会社が言わない2つの本音があります。これを知っておけば、専属専任を勧められたときの判断が変わります。

【 このセクションのポイント 】

本音①:専属専任を勧める会社は、抜き行為で物件を奪われたくない。本音②:専属専任を嫌がる会社は、週1回の報告がメンドウ。どちらも売主さまのためではなく、不動産会社側の事情。これを知った上で選べば失敗しない。

本音①:専属専任を勧める理由は「抜き行為対策」

不動産会社が専属専任を勧めるのは、売主さまへの密な連絡を保証するためではありません。抜き行為で物件を奪われたくないからです。

抜き行為とは

抜き行為とは、他社が売却を依頼している物件に対して、売主さまに直接接触し、媒介契約を横取りしようとする行為です。レインズ利用規定で禁止されていますが、実際には横行しています。

媒介契約を締結すると、DM・手紙・訪問などで「うちに任せてくれれば高く売れます」と売主さまにアプローチしてくる業者が増えます。もし契約を奪われてしまえば、それまでの販売活動がすべてタダ働きになります。

専任媒介だと「自己発見取引を装った抜き行為」が起きる

専任媒介契約では自己発見取引ができます。これを悪用して、「知り合いに売ることになったので解約したい」と抜き行為を自己発見取引に偽装されるリスクがあります。

【 ゆめ部長の体験 】

ゆめ部長が専任媒介契約で1年サポートした新宿区のマンションの話です。

条件が厳しく、問い合わせがほとんどありませんでした。販売戦略の見直しや値下げの提案をしましたが、何もしてもらえず1年が経過。媒介業務報告書はNO.30を超えていました。

売却活動が1年を超えた頃、売主さまからこんな相談メールが届きました。

「最近、不動産会社から電話や手紙で何度も連絡が来ているんだけど、ゆめ部長に連絡するように伝えてもいい?」

囲い込みをしていないんだから、いつでも内覧予約を入れてくれればいいのに…と思いましたが、大歓迎のお話なので、すぐに連絡先を伝えてほしいと伝えました。ところが…次の連絡が「自分の知り合いが購入したいと言っているので媒介契約を解除したい」という申し出でした。

おそらく、買取業者からの入れ知恵でしょう。「専任媒介契約は専属専任と違って自己発見取引ができる。知り合いに売却することになったと言えば解約できるから大丈夫」とアドバイスされたのだと思います。

都庁に確認したところ、不動産会社から送られてくる「売却募集のDM」で購入希望者を見つけても自己発見取引に当たる可能性があるとの回答でした。抜き行為を立証することは難しく、この申し出を受け入れるしかありませんでした。

1年以上サポートして、報酬はゼロ。正直、失望しました。

専属専任なら抜き行為を防げる

専属専任媒介契約は自己発見取引がNGです。「知り合いに売ることになった」という言い訳が通用しません。都庁に相談した際にも「抜き行為を回避したいなら専属専任にすればいい」とアドバイスされました。

不動産会社が専属専任を勧めるのは、両手仲介を狙いたいからだけではありません。自分たちが長期間サポートしてタダ働きになるリスクを回避したいからでもあるのです。

レインズデータで見る専属専任の割合

実際、首都圏(東京・埼玉・千葉・神奈川)の2025年度レインズ媒介登録データを見ると、専属専任の割合は16.1%です。

媒介種別登録件数構成比
専属専任59,065件16.1%
専任206,289件56.3%
一般101,257件27.6%

(出典:(公財)東日本不動産流通機構「レインズシステム利用実績報告書(2025年度)」)

約6社に1社が専属専任を採用しています。これだけの会社が抜き行為のリスクを意識して専属専任を選んでいるのです。

レインズ経由の抜き行為は規約違反、でも…

東日本不動産流通機構に確認したことがあります。

レインズを見てダイレクトに抜き行為をすれば利用規約違反。しかし、SUUMOなど一般の広告を見てアプローチした場合、東日本不動産流通機構は何も言えないとのことでした。つまり、レインズを見てDM・手紙・訪問をしたと特定できなければ、取り締まることができないのが実情です。

本音②:専属専任を嫌がる理由は「週1回の報告がメンドウ」

一方で、専属専任を嫌がる不動産会社もあります。理由は単純で、週1回の媒介報告がメンドウだからです。

専属専任媒介では、1週間に1回以上の報告義務があります。きちんと販売活動をしている会社ほど、報告書を作る負荷を知っています。内覧の結果、問い合わせの内容、販売戦略の進捗——これらを毎週まとめて報告するのは、意外と大変な作業です。

しかし現実には、専属専任で契約しておきながら媒介報告を一切していない会社を何度も見てきました。報告があったとしても、中身はこんな感じです。

「内覧0件・問い合わせ0件・報告事項なし・引き続きお願いします」

こんな報告書に何の意味があるのでしょうか。

真っ直ぐ不動産は専任媒介で契約しています。報告は2週間に1回ですが、その分しっかり情報をまとめて報告します。内覧予約・内覧結果は都度お知らせするので、「報告が少なくて不安」ということにはなりません。

自己発見取引の注意点

自己発見取引の仕組みと仲介手数料なしのイメージ


「自己発見取引ができるなら専任媒介の方がいい」と思うかもしれません。しかし、自己発見取引(個人間売買)にはリスクがあります。

自己発見取引とは、売主さまが自分で買主さまを見つけて、不動産会社を排除して直接売買契約を締結すること。具体的には、親戚・友人・知人が購入する、近隣の人が購入する、自分で買取業者を探して売却する、といったケースが考えられます。

自己発見取引の6つの注意点

① シロウトが作る契約書は危険

不動産売買契約書には、売買代金・手付金・引渡し条件・契約解除・違約金・瑕疵担保責任など、多くの重要事項を定める必要があります。インターネットで拾ったテンプレートをそのまま使うと、その不動産特有のリスクに対応できません。

② トラブルの調整役がいない

売主さまと買主さまの間で意見が食い違った場合、誰が調整するのでしょうか?親戚や友人との取引でトラブルになれば、人間関係まで壊れてしまいます。

③ 手続きに手こずる

不動産売買には、登記手続き・抵当権抹消・固定資産税の精算・引渡し前の立会いなど、多くの手続きがあります。不慣れな人がやると、手続きミスで引渡しが遅れることがあります。

④ 不動産に潜むリスクを把握できない

境界問題、越境、心理的瑕疵、法令制限、建築基準法違反、再建築不可…不動産には多くのリスクが潜んでいます。プロでなければ、これらのリスクを洗い出すことができません。

⑤ 重要事項説明書がないと銀行が融資しない

買主さまが住宅ローンを利用する場合、銀行は重要事項説明書の提出を求めます。重要事項説明書は宅建士しか作成できません。結局、不動産会社に依頼することになります。

⑥ AIに契約書を作らせても問題は解決しない

「ChatGPTに契約書を作ってもらえばいい」という発想があるかもしれません。しかし、AIは「問題点を洗い出す」ことができません。その不動産特有のリスク(境界問題、越境、心理的瑕疵、法令制限など)を発見し、契約書に反映させるのがプロの仕事です。問題点の洗い出しこそがプロにしかできない仕事なのです。

結論として、自己発見取引はオススメしません。リスクを理解した上で慎重に判断してください。

結論:どちらを選ぶべき?

【 このセクションのポイント 】

基本は専任媒介。抜き行為が心配なら専属専任も選択肢。ただし、専任か専属専任かよりも「誰に任せるか」がはるかに重要。

基本方針:専任媒介

信頼できる不動産会社・担当者を見つけたら、専任媒介を選んでください。

自己発見取引の可能性を残しておけますし、専属専任にしなくても信頼関係があれば問題ありません。真っ直ぐ不動産も、信頼関係が築けるお客さまとの専任媒介で売却をサポートしています。

専属専任を選ぶべきケース

抜き行為のリスクが気になるなら、専属専任媒介契約も選択肢に入れてよいでしょう。

自己発見取引ができなくなりますが、先述の通りリスクが多く、実際に使う場面は限られます。報告義務が週1回に増えるので、しっかり報告してくれる会社であれば安心感が増すメリットもあります。

どちらを選んでも、最大のリスクは「囲い込み」

専任でも専属専任でも、最大のリスクは囲い込みです。1社に任せる契約形態だからこそ、その会社が物件情報を隠して両手仲介を狙う「囲い込み」をされると、いつまでも売れません。

専任媒介で3ヶ月以上売れない、担当者の対応に不信感がある——そんな状況なら「専任媒介で売れない原因と対処法|不動産会社を変更すべき5つのサイン」をお読みください。

今の不動産会社の対応に不満があり、媒介契約を解除したいと考えているなら「媒介契約を解除したい|違約金の正体と引き止めの断り方」をお読みください。

報告がない・レインズに登録されていない・購入申込を隠されている——こうした状況で不安を感じているなら「囲い込みとは?手口と対策を徹底解説」をお読みください。

【 信頼できる不動産会社を探している方へ 】

真っ直ぐ不動産の「オープン売却プラン」なら、構造的に囲い込みができません。オープン売却プランは100%片手仲介。当社が買主さまを見つけても手数料をもらわない契約になっています。囲い込みをするインセンティブ自体が存在しないため、「しない」ではなく「できない」仕組みです。

詳しくは「オープン売却プラン」をご覧ください。

専任媒介と専属専任媒介に関するよくある質問(FAQ)

専属専任と専任、どちらがオススメですか?

基本的には専任媒介がオススメです。自己発見取引の可能性を残しておけるからです。ただし、抜き行為のリスクが気になる方は専属専任媒介も検討してください。報告義務が週1回に増えますが、しっかり報告してくれる会社なら安心感が増します。

媒介契約は途中で変更できますか?

媒介契約の種類を途中で変更することは可能です。ただし、専任・専属専任から一般への変更は、期間満了後に行うのが一般的です。一般から専任への変更は、他社との媒介契約を解除してから行います。

自己発見取引で仲介手数料は節約できますか?

節約できますが、オススメしません。
契約書の作成・重要事項説明・トラブル対応など、プロのサポートなしで不動産売買を行うリスクは大きいです。「仲介手数料を節約できた」と喜んでいたら、後から大きなトラブルに発展することもあります。

専属専任だと抜き行為は防げますか?

完全には防げませんが、リスクを大幅に減らせます。専属専任では自己発見取引ができないため、「知り合いに売ることになった」という口実が通用しません。ただし、期間満了後に他社へ乗り換えられるリスクは残ります。信頼関係の構築が最大の防御策です。

まとめ

この記事のポイント:
  • 専任と専属専任の違いは「自己発見取引」ができるかどうか
  • 売主さまにとってはどちらを選んでも大きな差はない
  • 不動産会社が専属専任を勧める本当の理由は抜き行為対策
  • 基本は専任媒介。抜き行為が心配なら専属専任も選択肢
  • 専任か専属専任かよりも「誰に任せるか」が最重要

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