不動産売却の囲い込みは違法?|都庁に通報してわかった"動かない現実" - 真っ直ぐ不動産|DreamBase株式会社真っ直ぐ不動産|DreamBase株式会社

不動産売却の囲い込みは違法?|都庁に通報してわかった”動かない現実”

「囲い込みは違法?都庁に通報してわかった動かない現実」と解説するゆめ部長キャラクターのアイキャッチ画像。囲い込みの通報結果と売主が取るべき現実的な解決策を解説した記事。

不動産を売却中のあなた。

「囲い込みされているかも…」「通報すれば行政が動いてくれるはず」

そう思っていませんか?

結論から言います。通報しても、行政はほとんど動きません。

ゆめ部長は実際に都庁とレインズに通報しました。その結果は「我々の完全敗北」でした。

▼この記事でわかること(結論)
  • 囲い込み自体は宅建業法違反ではない(都庁の公式見解)
  • 通報しても行政はほとんど動かない(体験談で実証済み)
  • 処分件数は衝撃的に少ない(18年間で6件、囲い込みでの処分は0件
  • 2025年法改正も決定打にはならない(巧妙な囲い込みは防げない)
  • 本当の解決策は「囲い込みできない会社」を選ぶこと

この記事では、都庁でヒアリングした内容、実際に通報した体験談、そして行政処分の衝撃的なデータを公開します。

「囲い込みは違法なのか?」「通報したらどうなるのか?」という疑問に、不動産仲介20年超の宅建マイスター・ゆめ部長が実体験を交えてお答えします。

不動産仲介20年超の宅建マイスター、ゆめ部長が解説します。

※本記事は2026年2月時点の最新情報に対応しています。

→ 囲い込みの全体像は囲い込み対策完全ガイドで解説しています。

【 注意事項 】

この記事は不動産売買(売却)の囲い込みを専門に扱っています。「賃貸」のおとり広告や物件の紹介拒否とは問題点が異なりますのでご注意ください。

【 体験談 】都庁・レインズに通報してみた結果

【 このセクションのポイント 】

囲い込み被害を都庁とレインズに通報しましたが、どちらも「売主本人からの訴えでないと動けない」という回答でした。明らかな宅建業法違反でも、行政は積極的に取り締まるつもりがないという現実を知りました。

ゆめ部長が仲良くしている宅建士仲間(悪徳不動産バスターMさん)が、囲い込み被害にあって物件を案内できなかったので、一緒に都庁・レインズへ通報しました。(2020年)

きっかけは「専任媒介なのにレインズ未登録」

購入をサポートしているお客さまから連絡がありました。

「築5年で希望エリアの中古戸建をネットで見つけたんだけど、一緒に見に行ってくれませんか?」

早速レインズを調べてみたら…「未登録」でした。

ホームズには「専任媒介」と記載があります。専任媒介なら、媒介契約締結の翌日から休業日を除き7日以内にレインズへ登録することが宅建業法で義務付けられています。

しかし…1日経過しても、2日経過しても、レインズには登録されません。

そこで、ホームズに掲載している会社へ直接電話をしてみたら…

電話を切られた

仲介会社「その物件紹介できないんですよね。」

悪徳不動産バスターMさん『レインズの登録期限過ぎてませんか?』

「ガチャ。」

「ツーツーツー…」

そんな態度で宅建業法違反するのか。それなら、こっちにも考えがあるぞ(怒)

明らかな違反だから都庁とレインズへ通報してみよう!という話になりました。

東京都庁・不動産取引相談課の回答

「当事者(売主さま)からの訴えでないと何もできません。当事者が媒介契約書と本人確認資料を持って相談に来れば対応します。」

な…なんだと~~

宅建業法34条の2「媒介契約」に違反していることは明らかなのに、処罰するつもりがない?

レインズの登録義務違反を取り締まってくれない?

「不動産会社からの訴えでは動けない」ということは、売主さまが自分で動くことは考えづらいから、実質的には処罰されないということじゃないか!

そもそも、売主さまは囲い込み被害に気付いていないのだから、買主さま側からの通報でも行政側が動いてくれないと、囲い込み被害をなくすことはできませんよね。

正直、失望しました…。

レインズ(東日本不動産流通機構)の回答

「売主さまから不動産会社に対して、レインズへ登録するように伝えてもらってください。登録完了後に『レインズ登録証明書』を受け取り、それでも、レインズに登録されていないのであれば相談を受け付けます。その際は媒介契約書と本人確認資料が必要です。」

いやいや…それってどうなの?

宅建業法には「国土交通省令で定める期間内にレインズへ登録すること」って書かれているじゃないですか。

それを守っていない不動産会社に対して「宅建業法違反は目をつぶるので、レインズに早く登録してください」と「お願い」しなければいけないんですか?

信じられない…。

この通報でわかったこと

レインズの登録義務違反で「両手仲介を狙った売却不動産の囲い込み」をしたとしても、厳しく指導するつもりはなく容認する方向性らしい。

→ 両手仲介の仕組みと問題点は両手仲介・片手仲介とは?で解説しています。

たしかに、囲い込み自体は宅建業法違反ではありません。しかし、専任媒介契約を締結したにもかかわらずレインズへ掲載しないのであれば、積極的に取り締まって罰則を与えるべきでしょう。

なんで、不動産会社が守られるのか…。「不思議な力」が働いているのかもしれませんね。

というわけで、今回は我々の完全敗北に終わりました。

→ 買主さま側の囲い込み被害は囲い込みで買えない実体験で詳しく紹介しています。

囲い込みは違法なのか?都庁の回答

【 このセクションのポイント 】

囲い込み自体は宅建業法違反ではありません。ただし、専任媒介でレインズに登録しないのは違法です。都庁の見解では「売主の承諾があれば囲い込みOK」とのことでした。

宅建業法違反ではない?

ゆめ部長は先日まで「不動産の囲い込み」は宅建業法違反だと信じて疑いませんでした。

ところが!

都庁(不動産業課・指導相談担当)で相談していたら…

「宅建業者の皆さんが勘違いしていますけど、不動産の囲い込み自体は宅建業法違反ではないんですよ。」

そう言われてみると、明確な根拠条文を見たことがありません。宅建業法や国土交通省が定めた包括的ガイドラインを確認してみたら、「成約できるように積極的努力をしなさい!」と書いてあっても「物件を囲い込んだらOUT!」とは書いていませんでした。

ただし、専任媒介(専属専任 or 専任)なのに、レインズへ登録しない場合は宅建業法違反です。

媒介契約の種類レインズ登録義務
専属専任媒介あり(5日以内)
専任媒介あり(7日以内)
一般媒介なし

→ レインズの仕組みについてはレインズ(REINS)とは?仕組み・登録義務をわかりやすく解説で詳しく解説しています。

レインズ規定違反になる場合

宅建業法で罰則がないなら、次はレインズの利用規定を見てみましょう。

売主さまを担当する不動産会社が、買主さまを担当する不動産会社から問い合わせをもらったら、「正当な事由」がない限り、売却不動産の紹介や内覧依頼を断れません。

「正当な事由」とは、たとえば「すでに書面で買付申込が入っている」「売主さま本人の意思で断っている」などです。

【 売主視点:最大の抜け道 】

悪徳業者は、他社からの電話に「今、売主さま都合で内覧できません」「申込が入って商談中です」とウソをつきます。都庁の見解でも「売主さまの承諾があるなら断っても良い」とされていますが、悪徳業者はこの「売主の承諾」をタテに、実際には承諾を得ていなくても紹介を拒否するのです。

もし違反したら、「是正勧告・注意・戒告」を受けることがあります。

つまり、他社の不動産会社から「内覧したい!」との連絡を受けたのに、売主さまの承諾なく断ったらレインズの利用規定違反でOUT!になります。

→ 手口の詳細は囲い込みの手口30選で解説しています。

都庁の結論「売主の承諾があればOK」

都庁へのヒアリング結果は衝撃的でした。

「売主さまの承諾があるなら」他社の不動産会社へ「物件の不紹介=囲い込み」をしても構わない

ただし、内覧依頼を断ったのであれば、媒介業務報告書で売主さまへしっかり報告する必要があるそうです。

宅建業法に関して判断する都庁の結論は…

  • 不動産の囲い込みは宅建業法だとアウトではない!
  • ただし、囲い込みするなら売主さまの承諾を得る必要がある
  • 内覧を断ったら報告しなければダメ!

う~ん…。

不動産会社から「儲けたいから囲い込みしていいですか?」って聞かれて「OK!囲い込んで稼いじゃってよ!」なんていう売主さまがいるのでしょうか。

ハッキリ言ってしまうと、これは、絶対ダメだと思います!!

専任物件のレインズ登録義務化の意味がなくなり、不動産の囲い込みを狙う不動産会社に悪用されるリスクが高すぎるからです。

囲い込みの通報先一覧

【 このセクションのポイント 】

通報先は都道府県庁・国土交通省・レインズの3つです。ただし、先ほどの体験談の通り、通報しても積極的に動いてくれる可能性は低いのが現実です。

一応、通報先を載せておきます。ただし、期待しないでください。

東京都知事免許の業者の場合

東京都 住宅政策本部 住宅企画部 不動産業課

項目内容
電話03-5320-5072(相談担当)
受付平日9:00〜17:00
管轄東京都知事免許の宅建業者

国土交通大臣免許の業者の場合

複数の都道府県に事務所がある大手は「国土交通大臣免許」です。

関東地方整備局 建政部 建設産業第二課

項目内容
電話048-601-3151(代表)
所在地埼玉県さいたま市中央区新都心2-1
管轄国土交通大臣免許の宅建業者(関東エリア)

参考:国土交通省 関東地方整備局 不動産業についての相談窓口

レインズへの通報

東日本不動産流通機構(東日本レインズ)

項目内容
電話03-5765-9221
対象物件の不紹介(囲い込み)

その他の相談窓口

窓口内容連絡先
法テラス法的トラブルの総合案内0570-078374
不動産適正取引推進機構売買契約の無料電話相談0570-021-030
消費者ホットライン消費者トラブルの総合案内188

通報先の比較|どこに相談すべきか

通報先有効性費用向いているケース
都道府県庁△ 低い無料明らかな宅建業法違反(レインズ未登録など)
レインズ△ 低い無料取引状況の虚偽表示
弁護士○ 高い有料損害賠償を請求したい場合
会社を変える◎ 最も有効無料今すぐ囲い込みを止めたい場合

【 ゆめ部長の結論 】

行政への通報は「記録を残す」程度の効果しかありません。弁護士への相談は有効ですが、証拠収集が難しく費用もかかります。

最も現実的な解決策は、囲い込みが発覚した時点で会社を変えることです。3ヶ月の媒介契約期間を待つ必要はありません。囲い込みは「信義誠実義務違反」であり、契約解除の正当な理由になります。

→ 「今の不動産会社に不安があるけど、本当に囲い込みされているのか確信が持てない」という方は、まず囲い込みクイック診断(無料)で現状を確認することをおすすめします。

【 データで見る 】行政処分の衝撃的な実態

【 このセクションのポイント 】

「通報しても無駄」を数字で証明します。レインズの苦情事例、国交大臣免許業者の処分件数、東京都の処分件数を調査しました。結果は衝撃的です。

レインズ苦情事例:売主からの苦情は0件

レインズが公開している苦情事例(2年半分)を調査しました。

項目件数
苦情総数16件
一般(売主)からの苦情0件

そうなんです。売主からの苦情は1件もありません

ゆめ部長の体験談でもお伝えしたとおり、レインズは「当事者(売主)からの訴えでないと動けない」と言います。しかし、売主はそもそも囲い込みに気づけない構造です。この数字がそれを証明しています。

処分の75%は「指導」で終了

仮に苦情が受理されても、処分は極めて軽微です。

処分の種類件数割合
指導のみ12件75%
是正勧告(書面通知)4件25%
注意・戒告0件0%
利用停止0件0%

「丁寧な説明を行うよう指導した」「誤解を招かぬよう対応するよう指導した」

これが処分の実態です。

国交大臣免許(大手):18年間で指示処分6件

国土交通省 関東地方整備局のデータを調査しました。

国土交通大臣免許=複数都道府県に事務所がある大手の不動産会社です。

期間指示処分業務停止免許取消
18年間6件0件0件

18年間でたったの6件

しかも、この6件にはエイブルや東急リバブルなど有名な大手も含まれています。つまり、大手でも処分はこの程度で済んでいるということです。

参考:国土交通省 ネガティブ情報等検索サイト

東京都(2025年):囲い込みでの処分は0件

東京都の2025年の指示処分を調査しました。

指示処分の総数うち囲い込み関連
5件0件

2025年1月の法改正で「ステータス虚偽登録は行政処分(指示処分)の対象」となりましたが、実際に囲い込みで処分された事例はまだ確認できていません。

処分の内容を見ると、「レインズ登録遅延」「報告義務違反」などで、いわゆる「公開中なのに申込ありと虚偽登録する囲い込み」は含まれていませんでした。

このデータが示す現実

全国に約12万社の宅建業者がいて、年間10万件以上の売買仲介が行われています。

それなのに…

  • レインズへの苦情は2年半で16件
  • 売主からの苦情は0件
  • 大手の処分は18年間で6件
  • 囲い込みでの行政処分は確認できず

この数字を見て、「通報すれば解決する」と思えますか?

→ 「囲い込みかも?」と感じたら、行政に通報する前に、まず囲い込みクイック診断(無料)で現状を確認してください。プロが翌営業日に6項目を調査・報告します。

2025年法改正でも「決定打」にはならない

【 このセクションのポイント 】

2025年1月の法改正で「ステータス虚偽登録は行政処分の対象」になりました。しかし、これは決定打にはなりません。より巧妙な囲い込みには対応できないからです。

2025年法改正の内容

2025年1月1日から、以下の2点が変更されました。

① 取引状況の管理が義務化

販売中なのに「申込あり」「一時紹介停止中」と虚偽表示 → 行政処分の対象

② 登録証明書にQRコードを追加

売主がレインズを確認しやすくなった

→ レインズ登録証明書の使い方・確認すべきポイントはレインズを見る方法|売主が登録証明書で囲い込みを見抜く完全ガイドで解説しています。

なぜ「決定打」にならないのか

確かに「公開中」と正しく表示されるようにはなるかもしれません。

しかし、他社の不動産会社からの問い合わせがあった際に…

  • 電話に出ない
  • 「売主都合で内覧できない」と嘘をつく
  • 申込を受けても売主に報告しない

こうしたより巧妙な囲い込みは、この改正では防げません。

→ 手口の詳細は囲い込みの手口30選で解説しています。

処分も「指示処分」止まり

さらに重要な点として、この違反に対する行政処分は「指示処分」にとどまります。

つまり、「違反行為を解消するように命じる」だけで、業務停止や免許取消のような厳しい処分にはなりません。

これも今回の改正の限界の一つです。

本当の解決策:囲い込みできない会社を選ぶ

行政がダメなら…弁護士先生に相談して民事・刑事で戦ってもらう方法もあります。きっと、これが悪徳不動産会社にとっては1番痛手になると思います。

でも、弁護士先生への相談は被害にあってしまった後の話です。

できれば、囲い込みをする悪徳不動産会社の被害者とならないように、不動産会社とエージェント(担当者)をしっかり選んでほしいです!

→ 対策の詳細は囲い込み対策23選で解説しています。

→ なぜ「囲い込みしません」という約束ではダメなのか?「しません」と「できない」の構造的な違いは『当社は囲い込みなんてしません!』えっ!?まさか信じるの?で詳しく解説しています。

不動産売却の囲い込み・違法性に関するよくある質問(FAQ)

囲い込みは違法ですか?

囲い込み自体は宅建業法違反ではありません。ただし、専任媒介・専属専任媒介でレインズに登録しないのは違法です。また、販売中なのに「申込あり」と虚偽表示するのは2025年から行政処分の対象になりました。

囲い込みの通報先はどこですか?

東京都知事免許の業者は東京都庁(03-5320-5072)、国土交通大臣免許の業者は関東地方整備局(048-601-3151)です。レインズへの通報は東日本レインズ(03-5765-9221)になります。ただし、通報しても積極的に動いてくれる可能性は低いのが現実です。

囲い込みの罰則は何ですか?

囲い込み自体に直接の罰則はありません。レインズ未登録は「指示処分」、ステータス虚偽登録も「指示処分」です。業務停止や免許取消にはなりません。民事では損害賠償責任(債務不履行)、刑事では背任罪や詐欺罪の可能性がありますが、実際に訴訟になった事例は極めて稀です。

囲い込みされているか確認する方法は?

レインズ登録証明書に記載されたID・パスワードで「REINS TOWER」にログインすれば確認できます。取引状況が「公開中」になっているか、他社からの問い合わせ履歴があるかをチェックしましょう。登録証明書をもらえない場合は、その時点で囲い込みの可能性を疑ってください。プロに確認してほしい方は囲い込みクイック診断(無料)をご利用ください。

囲い込みで損害を受けたら弁護士に相談すべきですか?

はい、行政より弁護士への相談をおすすめします。行政処分は軽微ですが、民事訴訟で損害賠償を請求できる可能性があります。ただし、囲い込みの証拠を集めるのは難しく、費用対効果を考えると「会社を変える」方が現実的な解決策です。

まとめ

▼この記事のポイント
  • 囲い込み自体は宅建業法違反ではない(都庁の公式見解)
  • 通報しても行政はほとんど動かない(体験談で実証済み)
  • 処分件数は衝撃的に少ない(18年間で6件、囲い込みでの処分は0件)
  • 2025年法改正も決定打にはならない(巧妙な囲い込みは防げない)
  • 本当の解決策は「囲い込みできない会社」を選ぶこと

■ 次の3ステップ:

  1. ステップ1: 今の不動産会社が囲い込みしていないか確認する → 囲い込みクイック診断(無料)
  2. ステップ2: 囲い込みの疑いがあれば、会社を変えることを検討する
  3. ステップ3: 「囲い込みできない仕組み」がある会社に相談する → 「しません」ではなく「できない」仕組みとは?

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